アメリカ情報ブログ、和ごころLAです。
過去の人気記事「なぜ多くの日本人は、アメリカ生活で太ってしまうのか?まとめ」では、渡米した日本人がいつの間にか太ってしまった経緯について、実体験を含めて書きました。
今回は、「そもそも、なぜ多くのアメリカ人は、太っているのか?」ということを考えたいと思います。
そもそも、なぜ多くのアメリカ人は、太っているのか?
アメリカで生活したら、太ってしまう~とお嘆きの皆さん。
これを見たら、食生活に気を付けるようになり、太らないですむかもしれません!
長編ドキュメンタリーなので、時間があれば一度見ていきたいのがこの動画。
【スーパーサイズミー】
(アメリカ版ネットフリックスでも視聴可能です)
アメリカの代表的な食べ物とされている「ハンバーガー」。
「自分たちが太った原因は、大手ハンバーガーチェーン・マクドナルドのせいだ!」と訴えた姉妹がいました。
その話に共感した主人公の男性は、それを身をもって実証すべく、一日3食のすべてをマクドナルドで注文できるものに置き換えるいう、強烈なドキュメント番組です。
その映画を見ると、なぜアメリカ人がこんなにも太ってしまったのか、という答えがみえてきます。
”少しのプラス料金でサイズアップ”が、ビジネスモデル
マクドナルドがこんなにも人気の理由のひとつには、「サイズアップが格安。それをビジネスモデルとした」という点です。
人間はお得が大好き!!その心理的なアプローチで繁栄したのがアメリカのフード産業。
「あと60セントの追加料金で、MサイズからLサイズにアップできますよ」とか、
「フライドポテトは、Mサイズ2個より、Lサイズ1個のほうが量が多くて安いですよ」とか、言われたら、お得なほうをとってしまうもの。
今や、こういった販売方法は、他の産業でも行われていて、
一個あたりをディスカウントするのではなく、
2 for $4 (2個買えば4ドルになります)とか、
Buy One Get One Free (一つ買ったら、もうひとつ無料)
日本では”価格が減るとお得”、アメリカでは”量が増えるとお得”
そう感じるビジネスモデルが根底にあります。
ファーストフードチェーンが流行る理由
いたる場所で24時間営業
この番組いわく、ニューヨークのセントラルパークの周辺には約83か所のマクドナルドがあり、他のファーストフードチェーンを含めると、ワンブロックごとになにかしらの、フードスタンドや、食べものの誘惑がな存在します。24時間営業で、常に誘惑をしかけます。
郊外にはファーストフードしかない
こういった大手のハンバーガーチェーンは、フランチャイズしやすいため、田舎でもオープンしやすい。
アメリカ全土を渡りあるく旦那さんいわく「アメリカの田舎には、そういったフランチャイズ店しかない場合が多い」とのこと。
田舎であればあるほど、資金源があるファーストフード店でないと経営がなりたたないのだ。
また、どこへいっても同じ味のファーストフードチェーンは、外れがない(失敗しない)ため、旅行者にも、ローカルにも需要があります。
コントロールされたビジネス手法
アメリカでファーストフードのCMは1000種類ほど流れていて、子供たちはモーツアルトの顔を見てもだれかわからないけど、マクドナルドのキャラクター、ドナルドはだれでどんなことをしているか知っている。とこの動画では言っています。
マクドナルドではキッズスペースを設け、子供用のおもちゃを配り、テレビアニメを放送、子供たちには楽しい思い出がある場所になっている。
募金集めをする優良企業という印象を根付け、親も子供も、安心安全で美味しくて簡単、のようなポジティブイメージを消費者が持つように、マーケティングされていたのです。
しかしながら、訴えられたときにマクドナルドが回答したこたえは、「加工食品は、加工されていない食品より、良いものではないというのは、一般常識でしょう?」との回答。安心安全でヘルシーなモノだなんて、誰も言っていないのです。
アメリカ人の好きな食べ物は味が濃いもの
アメリカ人の好きな食べ物はというのは、
ピザ、フライドチキン、バーガー、ブリトー、マカロニチーズ、スパゲティ、ラザニア、ミートロース、マッシュポテト、パンケーキ、アイスクリーム、ワッフル、BBQ,パン、ホットドッグ、チリ...
わかりやすく、味が濃くて、美味しいものが大好きです。
言い換えると、味が濃いものじゃないと「食べ物じゃない」と感じるからオドロキです。
実は私のホストファザーはこれを絵に描いたような人なんです。
朝はクッキーもしくはピーナッツバターたっぷりのパン、昼は冷凍のホットドッグ、もしくは5ドルのピザ、夜は冷凍のハンバーガー
これを60年近く繰り返していて、野菜類は食べません。
魚も嫌いです。ポークも嫌いなので、ディープフライのチキンか、ビーフしか食べません。
電子レンジでチンが、調理方法です。
「野菜なんて食べるもんじゃない」というのが口癖です。
アメリカの「食育」事情がひどすぎる
この動画では、アメリカの学校のランチの様子や、国の管理のもと給食を出している学校にもインタビューしています。学校にはポテトチップスやピザ、少しの選択肢の野菜。学校給食があっても、ほとんどが加工された冷凍食品を温めな直しただけでした。
生徒に「野菜を食べないといけないよ」というと、「食べてるよ、フライドポテトは”野菜”だ」と言います。
フライドポテトは野菜、ビザの上のトマトソースは野菜・・・
( ゚Д゚)ハァ?
と言いたくなる現状です。
なぜこんなことになってしまったのか?なぜこんな食生活でいいと思っているのか?疑問が出てくると思います。
アメリカ育ちの旦那さんに、小学校のときのランチってどんなものが一般的だったの?と聞いたところ、驚きの回答でした。
パンにピーナッツバターとジャムをぬってはさんだもの(これをPB&Jと呼ぶ)と、ポテトチップス がランチ。
たまに、野菜スティックとか、M&Mとかのチョコ。
これは一般的なことだ、と。
日本で給食育ちの私は、胸が痛くなりました。田舎だったので、地元でとれた新鮮な有機野菜が使われた、栄養を計算された作りたての、あたたかいお昼ごはんを、毎日食べてました。
当然、成長期にこんな偏ったアメリカの昼食スタイルでは、お腹がすきます。間食はチップス、チョコ、ジュース。学校帰りにファーストフードに立ち寄りたくなって当然です。
とにかく、アメリカで育った子供は、野菜が嫌いなんです。まずいんです。
なぜなら、新鮮じゃないし、乾燥しているし、料理もちゃんとされていないから。加工されているから。
田舎育ちの私に言わせると、
”本当においしい野菜を知りません”
だから野菜=美味しくないもの、として、高カロリーの味の濃いものしか食べません。もしくは濃く味つけしたソースに浸します。そして太った大人になり、自分の子供たちにも同じ食事をさせます。
こうなると、デブの連鎖です。
子供や親の食育事情があまりにも低すぎたため、「肥満」がこんなにも起きているんだと思います。
マクドナルドは、健康ブームのあおりを受けてサラダを販売しました。しかし相変わらず野菜嫌いな人はそのままでは食べれることができません。ドレッシングは、ビッグマックより高いカロリーものが付いてくることになりました。ここにも味が濃くないと、売れない、というアメリカのビジネス背景があります。
食事・料理についやすパワーが惜しい?
アメリカでは、日本のように「その都度作りたてごはんをお母さんが用意する」というのは一般的ではありません。
共働き世帯が多いので、作り置きが主流です。
加工品や冷凍食品をたくさん購入します。冷凍ピザ、冷凍ラザニア・・・料理はたいてい電子レンジかオーブンに入れるだけ。
さらに食育が乏しい人は、「食事をとる時間」に対しても価値が低いと思います。夕食にみんなでごはんを囲む、ことは年に数回の特別なイベントのときだけ。そのほかは、ベッドやソファでテレビを見ながら食事をする。もともとその環境で育っているひとは、それになんの抵抗も違和感も感じません。
*一度にたくさん購入できるテイクアウト
*たくさん買っておく
を好むライフスタイルです。
私のホストファミリーのお母さんも、週に1回もしくは2週間に1回、大量の料理を作る作りおき派です。冷凍庫には大きなアイスバケツがかかせないアイテムです。5個で20ドルになるボディクリームを、お土産の予定もないのに買ってしまうタイプです。
そんな食生活を続けるとどうなるのか?
<スーパーミーのネタバレ>
マクドナルドで一日3食食べるチャレンジに挑戦した、この動画の主人公は、脂肪肝になり、2週間でドクターストップを言われます。
しかし映画のために、彼は続けます。
30日で彼の体重は11キロ増えて、体脂肪率が11%から18%になり、健康そのものだった数値が病気の値に代わりました。
なかでも、
*最初は食べ過ぎて吐くほどだったのに、後半では食べても食べても、すぐにおなかがすく
*疲れやすい、テンションが低い
*食べるとテンションがあがる状態になる
*眠れない、息がしづらい
という症状になりました。
つまり、こういった食生活がいかに体に悪いか、「太ることがいかに死亡リスクになるか」を体現した動画でした。
怖かったのは、肥満体系の人のほとんどが、すでに週に数回ファーストフードを利用していること、そのうちヘビーユーザーになってしまう率が高いこと。
砂糖が多い食べ物を取ると、血糖値があがり、下がるとだるさや眠気が発生し、食べるとまたハイのような状態に。
それを繰り返して、肥満体系になり、脂肪肝や糖尿病になっていきます。
太っていることを肯定しはじめたらヤバイ!
幼少期から、こういった食生活ならば、太るの仕方ないのではと思うアメリカの食文化。
しかし、「太っていることが美しいという美的感覚文化ではない」のがある意味残念。多感な時代は、スレンダーな雑誌のモデルや女優さんに憧れます。
ダイエットを始めるけれど、自分を褒めるのが好きなアメリカ人。「今日はジムに行ったから」「今日は野菜食べたから」と、動いた以上にご褒美をあげてしまう。
バーガーに入っている、ちょびっとのレタス、トマト、ピクルスが、ダイエットしたい人の罪悪感を和らげます。
こうやって太った人は食事の大切さを学ばない限り、(横に)大きく大きくなっていきます。
太っている人が多い、ウォールマートやコストコなどのお店でよく見かけると思いますが、太りすぎると、膝に負担がかかって歩けなくなります。
そのため、ウォーキングマシーンなる電動の乗り物のる人が結構います。
マクドナルドの訴訟をうけてか、カリフォルニアではIn-N-Outという作りたてでカロリーが比較的低いバーガーやさんが人気になりました。
しかし太っている人は、濃い味の加工品に慣れすぎているため、紙を食べているような薄い味に感じるそうです。(私には十分おいしくて濃い味だと思うけど・・・)
そんな人が、「ダイエットだ!」といってセロリスティック、人参スティックを食べ始めたらどうなるでしょうか?
大量のドレッシングに、野菜を浸さないと食べれない。
健康を意識して野菜を食べているのに、ドレッシングをつけすぎて太っている人も案外多いです。
要するに、「砂糖」の取りすぎが肥満の原因
要するに、何が原因かというと、砂糖の取りすぎなんです。
ファーストフードには、まず炭酸飲料に大量の砂糖、パンにも砂糖、冷凍食品にも砂糖、加工食品にも砂糖…
スーパーで売られている生鮮食品以外には、大量の砂糖が加えられているビジネスモデルになっていす。
それに気づいていないことが一番の原因です。
もし自分の子供が、アメリカ生活で太ってきたなと思ったら、FED UPという映画を一緒に見てください。
大量の砂糖食品に囲まれて育った現代人は、知らぬ間に砂糖中毒の状態になっています。
現在の肥満体国アメリカでは、20歳までに生きられないほど、肥満がゆえに病気になって命の危険にさらされる子供が増えました。2050年にはアメリカ人の1/3が糖尿病になるといわれています。
この映画のなかでは、ブッシュ元大統領が砂糖が肥満の原因であることは認めているのに、食品業界の圧力やビジネス主義のせいで、改善をするのがすごく難しいことを語っています。
命の危機にさらされて、肥満の子供は必至でダイエットをしますが、周りは加工食品だらけ。学校に行ってもファーストフードや炭酸飲料で囲まれていて、砂糖地獄から抜けることがなかなかできません。食品業界は、人々を砂糖商品にアディクトさせ儲かっていく一方で、ターゲットになった子供たちの肥満死亡率が急激にあがってきました。
ここまでくると、もはやカロリーだけの問題ではない
私は正直、ここまでくると、もはやカロリーうんぬんの問題ではなく、「アメリカの食育」が問題だと思いました。
今のアメリカという国では、「肥満がもとで、命の危険が生じる、病気が多い、医療費が高い」というのは明らかです。
そして、そういった添加物が多い、カロリーが高い、砂糖がいっぱいのジャンクフードでは、「集中できない」「精神的なコントロールができない」という人を生み出していることも、証明されきています。
もっと国として、子供たちが健康的で長生きできて、薬やドラッグに頼らず心をおだやかに生きれるすばらしい国になってほしいです。
しかしながら、大量購入大量消費のビジネスをまだまだ優先したい国。
砂糖が大量に入ったジュースをたくさんのんで、砂糖の中毒になり、飲み続ける人を作り続けなければならない。
このビジネスがあることを知ったうえで、自分の食べ物を決めていく必要があるのだと思いました。
最近ホールフーズなどでオーガニックのものが選ばれる理由は、意識が変わってきた人が多い証拠ですね。
キーワードは
*Fresh
*No preservation
*No Process food です!
まとめ
なぜアメリカ人が太っているのか?
アメリカは大量消費大量購入、かつ、中毒性を持つように、マーケティングされたビジネスモデルだから!です。
砂糖の農業団体や、食品大手企業など利権をもつところが、利益が出るようにマーケティング(洗脳?)しているということです。
領土が狭い日本は「新鮮な食材が手に入りやすい」、「企業が体に悪いものを売るわけない」という前提がありますが、アメリカではそうではありません。
みんながコーラを飲んでいるからといって、いっぱい飲んでも安心だなんて誰も言っていません。
”あなたはあなたの食べたものになる”
アメリカで生きるなら、何を食べるものに選ぶかは重要になってきますね!
もちろん適度な、運動も大事です!
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いろいろと頑張ってやってます。
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