アメリカ出産したため、子供にはアメリカ基準でのワクチン摂取をしました。ところが、日本に一時帰国すると、BCGと日本脳炎はアメリカにはないものでした。
子供に受けさせるべきか、受けない方がいいのか?悩みます。アメリカ在住ママや、駐在妻さんがどうしているのか調べました!
アメリカ出産の赤ちゃんは、ワクチンカードをもらおう
アメリカでは、日本のように自治体での団体予防接種などはないため、各自、乳児健診のあとに、ワクチンを打つ流れになっています。
アメリカには「母子手帳」がありませんが、小児科からワクチン摂取の記録用に、「IMMUNIZATUON RECORD」のカードがあります。
このvaccination tracking card は、小児科医か、州の保健局からもらえるようです。私は、小児科医でもらいました。
この記録のカードは、学校の入学、チャイルドケアの登録、サマーキャンプ、アスレチックチームへの参加時などに、求められるので、大切に保管しておきます。
CDCによると、アメリカでは子供のワクチン摂取の記録は、州のワクチン登録管轄で保管されることにはなっていますが、「Your state’s immunization registry may have most, if not all, of your child’s records.」と、まあ、アメリカあるあるで、”記録がのこっているかどうかは、絶対ではない”と書かれています。
やはり各自、きちんと記録を保管しておいたほうがいいです!

私は、日英版の母子手帳を用意して、このカードを一緒に保管してます。
アメリカ出産の赤ちゃんのワクチンは同時摂取する?
アメリカ出産した赤ちゃんは、出産前から指定していた小児科に、産後すぐから通います。ワクチンを「いつ・何本うつか」などは、その小児科の先生が決めていきます。出産前に、ワクチンの同時摂取についてどのように考えているかを、聞いてみるのがおすすめです。
アメリカ出産した赤ちゃんのワクチンの打ち方
私が日本に一時帰国し、住民票をいれて、赤ちゃんを市の乳児検診につれていったとき、ワクチンに関する指導がたくさんありました。このワクチンは同時に摂取できないから2−3週間あける、などの決まりもありました。
しかし、アメリカでは、ドクター指示のもとで進められるので、特にこちらから何かいわなければ「はい、今日はワクチン4種類うつからねー」といった感じ。
アメリカでは新生児ワクチンの同時摂取は一般的なようです。
日本の病院では、母親とは別室につれていかれ、母親の見えない場所で、注射されました。
しかし、アメリカでは、小児科の個別の診察室のベッドで、母親の目の前です。先生が幼児検診をしたあと、看護師がワクチンをもってきて、一斉に一気打ち!!!!
おさえつけられた赤ちゃんはびっくりして大泣きしますが、一瞬でおわります。
4種類うったときは、左右の太ももに2本ずつ。といった感じ。

赤ちゃんのワクチン摂取、日米比較表
ワクチン名 | 日本 | アメリカ |
B型肝炎(Hepatitis B) | 7ヶ月までに3回 | 18ヶ月までに3回 |
ロタウイルス(Rotavirus) | 任意 | 6ヶ月までに3回・経口 |
ジフテリア・破傷風・百日咳(D tap) | 日本では4種混合と呼ばれる・1歳までに4回 | 18ヶ月までに4回 |
不活性化ポリオワクチン (Inactivated Poliovirus) | 18ヶ月までに4回 | |
Hib 感染症 (Haemophilus influenza type B) | 1歳までに4回 | 15ヶ月までに4回 |
肺炎球菌 (Pneumococcal) | 1歳までに4回 | 15ヶ月までに4回 |
インフルエンザ(Influenza) | 任意 | 推奨時期に |
水ぼうそう(Varicella) | 15ヶ月までに1回、のち4-6歳に1回 | |
麻疹・風疹 (Measles, R ubella) | 1歳で1回、年長児に2回目。 | アメリカの場合は、3種混合。12-15ヶ月に1回、4-6才で2回目。 |
おたふくかぜ (Mumps) | 任意 | |
A型肝炎 (Hepatitis A) | 任意 | 2-3才までに2回 |
BCG ★日本のみ | 定期接種(期間内であれば無料)1才まで | なし |
日本脳炎 ★日本のみ | 定期接種(期間内であれば無料)3才で2回、4才で1回、9才で1回 | なし |
※◯ヶ月までに◯回というのは目安時期です。ドクターや医療期間によって異なります。
※日本の「任意摂取」のワクチンは、基本的に有料で、市の自治体によっては公費助成がある場合もあります。

アメリカで摂取が推奨されるワクチン
CDCより、0歳から18歳まで受けることが推奨されているワクチンの一覧がこちらにあります。
https://www.cdc.gov/vaccines/schedules/hcp/imz/child-adolescent.html
日本で摂取推奨されるワクチンの一覧
日本で摂取推奨されるワクチンの一覧はこちらです。
最新版は、こちらのサイト(http://www.know-vpd.jp/)からダウンロードできます。
アメリカにはないワクチン摂取はどうすればいいのか
上記の表のとおり、ほとんどは、アメリカのワクチンも日本のワクチンも一緒です。むしろ、アメリカのほうが、日本でも任意のものでも受けられるというメリットがあるくらい。
以下の2つのみが、日本にあって、アメリカでは行われないワクチンの種類です。
アメリカにはないワクチン:日本脳炎
日本脳炎ワクチンは、日本では定期摂取(基本的にみんながうける)ワクチンですが、アメリカにはありません。
【日本脳炎】感染した豚の血から、蚊を介して日本膿栓ウイルスに感染します。多くの場合は無症状ですが、脳炎を起こすと、脂肪や後遺症が残ることが多くなります。摂取は、全4回、生後6ヶ月(通常は3才)から、1〜4週間隔で2回、1年後に3回目、9〜12才に追加一回。 - 出典:MSD
日本でお医者さんに聞いてみました。


とのことだったので、見送りました。
アメリカにはないワクチン:BCG
BCGは、日本では定期摂取(基本的にみんながうける)ワクチンですが、アメリカにはありません。
【BCGワクチン】結核の予防。結核菌が、主に肺について肺結核をおこします。子供では脳を包む髄膜につく結核性髄膜炎や思い肺の病気で重症になったり、死亡したりします。摂取は、生後12ヶ月未満・生後5-8ヶ月未満に摂取することが推奨されます。- 出典:MSD
日本でお医者さんに聞いてみました。


とのこと。
ただし、BGCを受けるにはデメリットがあります。
BCGを受けると、
- ハンコ注射なので、腕に跡がのこる。5〜6週間後にもっとも腫れが出る
- ハンコ注射の腫れや跡を、知らない人・医者は虐待だとおもってしまう可能性がある(らしい)
- アメリカでは、学校の入学時にツベルクリン検査が行われる。その際、BCGを打っていると、「陽性反応」が出てしまうため、結核ではない証明や薬の投与が必要になるケースがある

アメリカでBCGは受ける?受けない?アンケートとってみた
ネットやインスタでも調査したところ、在米ママでの意見はかなり割れました!!!
結果はこんな感じです↓
要するに、日本から来た駐在員のお子さんは、「日本に帰国の予定があるので、BCGを摂取している」パターン、
アメリカ永住組は、「BCGを受ける機会がない(日本で住民票をいれる必要)」「学校の進学時のツベルクリン検査があるため」の理由で受けないの、どちらかのようです。
とくに、困るのが”学校にはいるとき”。
「キンダーガーデンに入るときにひっかかって、肺のレントゲンをとりました。これから毎回とらないといけないとおもうと、しまったなーと思います」「学校に入るとき面倒なので、うちは永住予定なのでやりませんでした!」などの声あがっていました。
あと、気になるのが腕の跡。
日本の友人のこどもたちの腕をみると、私たちの時代よりも跡はのこりにくくなっているようには見えるものの、やっぱり「受けた感」があります。日本では、BCGの跡だとわかるように「右腕」に行う決まりになっています。
▲友人の子供のBCGの跡
旦那と相談の結果、「結核は世界的には減っていて、子供の父親(アメリカ人)も受けていない」「日本で暮らす予定がない」「アメリカでBCGの跡がのこるのはなんか嫌だ」「一時帰国の限られた期間で、万が一なにかあったときその後のサポートが日本で受けれないし」という理由から、
BCGは受けないという結論にいたりました!!
先生いわく、一年間は、BCGは定期摂取なので市の助成により無料で受けられるけど、1才以降は有料だったらいつでも受けれるよとのことだったので、気が変わって、日本永住組になったら、受けさせようかなとおもいます。
アメリカの予防接種(ワクチン)まとめ
アメリカの予防接種(ワクチン)は、基本的に日本とおなじものが受けられます。
異なる2種、とくにBGCを受けるかどうかは、「永住組」か「日本帰国組」かで考えが変わるようです。参考になれば幸いです!