アメリカのお金は、一般的には「ドル」です。しかし、実際のアメリカ生活では、スラング(愛称)で呼ばれることが、しょっちゅうあります。
お店の人に「five bucks(5ドル)」や、「one more penny(あと1セントたりないよ)」などと言われることがあるので、知らないと困惑してしまうかもしれません!
現地在住妻が、アメリカのお金(通貨・紙幣)を詳しく紹介します!
アメリカで使う、お金に関する英語
アメリカで、支払い時によく耳にする、お金に関する英単語は以下のようなものがあります。
- Money:お金
- Cash:現金
- Coins:通貨
- Currency:通貨
- Check:チェック(小切手)
- Money Order:送金用小切手
- Bill:請求書
アメリカのレジでよく聞かれるのは、「Debit or Credit?」 です。
(支払いは、デビットカードかクレジットカードどちらですか?)
デビットカードは銀行から直接引き落としできるATMカードのことです。旅行者の場合は、現地の銀行口座をもっておらず、クレジットカード支払いだと思いますので、「クレジット」と答えて大丈夫です。
アメリカのお金(硬貨・コイン)呼び方・スラング
セント(Cent)は、ペニー(Penny)
1セント(Cent)は、スラングでペニー(Penny)と呼ばれます。
100セントで1ドルで、日本通貨の1円玉に近い存在です。
エイブラハム・リンカーンの肖像画が描かれ、主に亜鉛でできたこのコインは、比較的新しいものだと赤銅色が強く、光沢のある色合いです。
ペニー(penny)の複数形は、「Pennies」
例文:You need three more pennies.(あと3セント必要ですよ)
ファイブセント(5 Cents)は、ニッケル(Nickel)
5Cent(ファイブセント)のことを、愛称としてNickel(ニッケル)と呼びます。
1ドルの20分の1の価値で、日本通貨の5円玉に近い存在です。
トマス・ジェファーソンが描かれたこの硬貨は、素材が銅とニッケルの合金が使用されていることから、「ニッケル」と呼ばれるようになったそうです。IN GOD WE TRUST”我われは神を信じる”という、アメリカの標語が刻印されています。
ニッケル(Nickel)の複数形は、「Nickels」
例文:I have only three nickels.(俺、あと5セント・3枚しか無い)
5セント硬貨を指しますが、場合によっては5ドルを指すこともあります。
10 Cents(テンセント)は、Dime(ダイム)
10 Cents(テンセント)のことを、愛称としてDime(ダイム)と呼びます。
1ドルの10分の1の価値で、日本通貨の10円玉に近い存在です。
”Liberty”という言葉とともに、フランクリン・ルーズベルトが描かれたこの硬貨には、実は10centsとは記載されていません。「ONE DIME」とのみ書かれています。そのため、この硬貨の価値は、知らないとわかりにくい、旅行者泣かせのコインです。
Dime(ダイム)の複数形は、「Dimes」
例文:I have only two dimes.(10セント硬貨が、2枚しか無い)
10セント硬貨を指し、時には10ドルを指すこともあります。
25 Cents(25セント)は、Quarter(クォーター)
25 Cents(25セント)は、愛称としてQuarter(クウォーター)と呼ばれます。
1ドルの4分の一に相当する価値で、日本円には無い硬貨です。
ジョージ・ワシントンが描かれたこの硬貨は、4分の1を指す単語=クウォーターであるため、こう呼ばれます。
クォーターコインはコインランドリーや、パーキングメーターなどで利用することが多いです。
上記のデザイン以外にも、各州から発行されているオリジナルのクオーターコインが存在します。
クオーターコイン専用アルバムに、アメリカ全50州のクオーターコインを集めてコレクションする人もいるんですよ。
アメリカ当初は、クオーターコイン集めにも挑戦したのですが、20州までしか集まらず…今や断念して、もっぱらご当地・冷蔵庫マグネット収集に!笑
Quarter(クウォーター)の複数形は、「quarters」
例文:This washer needs 8 quarters for one load.
(この洗濯機を利用するには、1回につきクオーターコイン8枚必要です)
50セントは、Half Dollar(ハーフダラー)
50 Cents(50セント)は、愛称としてHalf Doller(ハーフダラー)と呼ばれます。
しかし、ほとんど一般には流通していない、とても珍しい硬貨なんです。ケネディ大統領が描かれたこのコインは、主にカジノなどで流通しているそう。手にいれた際は、使わずに取っておこうと思います。
Half dollarは、一ドルの半分なので、複数系のSがつかない。
例文:It’s very difficult to get half dollar coin.
(ハーフダラーコインを手に入れるのは難しい)
One dollar coin(ワンダラー)硬貨
アメリカで、1ドルといえば「紙幣」のほうが一般的です。1ドルコインはほとんど見かけません。
私自身、ごくまれに、自販機などのお釣りで1ドルコインが混じっていたことがある程度です。ジョン・アダムズと自由の女神像が描かれたこのコインは、「ゴールデンダラー」とも呼ばれるそうですが、アメリカ人の旦那に確認したところ、「そんな呼び名は聞いたことは無い」そうです。それほど、見かける機会が少ない硬貨です。
アメリカのお金(紙幣)呼び方・スラング
アメリカのドル紙幣
アメリカのドル紙幣は、100ドル以下はこの種類で流通しています。
紙幣 | 肖像 | 特徴 |
---|---|---|
1ドル紙幣 | ジョージ・ワシントン | 裏面には、よくみるとピラミッドの上の三角に「プロビデンスの目」が見えます。 |
2ドル紙幣 【レア】 | トーマス・ジェファーソン | 流通しているが、ほぼ見かけない。珍しいため持っているとラッキーだという説もある。 |
5ドル紙幣 | エイブラハム・リンカーン | 裏面:リンカーンメモリアル |
10ドル紙幣 | アレクサンダー・ハミルトン | 裏面:財務省 |
20ドル紙幣 | アンドリュー・ジャクソン | 裏面:ホワイトハウス |
50ドル紙幣 | ユリーズ・グラント | 裏面:国会議事堂 |
100ドル紙幣 | ベンジャミン・フランクリン | 2011年から青地の紙幣にデザインが変わりました。旧紙幣もたまに見かけますが、普通に利用できます。スラング表現で、「Benjamins(ベンジャミン)や、C-Notes(シーノート)」と表現することもある。 |
バック (Buck) = ドル
スラングでは、「ドルをバック(ス)とも呼ぶ」
アメリカの呼び名のなかで、もっともよく聞くのがこちら。お店で「5 dollars」と言われればわかるのですが、「5 bucks」と言われると、意味がわかりませんよね。
なぜ“buck”と呼ばれるようになったかは、諸説あるようですが、私の語学学校の先生いわく、昔は鹿の皮(buckskin/バックスキン)をお金の変わりの物々交換対価として利用していたからだ、ということらしいです。
「Bucksという表現を、女性が使うのは下品なのか?」と心配する人もいるようですが、アメリカ人の旦那に確認したところ、この表現は一般的なので、とくに下品には感じないとのこと。しかしながら、これはカジュアルな表現で、正式な表現は「dollers」であるため、意味さえわかっていれば、無理して使わなくても大丈夫です。
A dollar 1ドルは、A buck。複数系になると、5 bucksになります。
例文:Let’s share this pizza for 5 dollar each.
(ひとり5ドルずつで、ピザをシェアしようぜ)
グランド (Grand) = 1000ドル
1000ドルまでの金額は、俗語としてBucksで表現するのに対し、
1000ドル単位のことをGrand(グランド)と表現します。
1000ドルは、A grand。2000ドルは、Two grand。3000ドルは、Three grand…といったように表します。(複数系のSはつきません)”ten grand”のように使われることがあり、10,000ドルを意味します。
こちらもBucksと同じく、カジュアルな俗語です。Dollarのほうが正式な表現なので意味さえわかっていればOKです。
ベンジャミン (Benjamins) = 100ドル紙幣
アメリカの100ドル紙幣には、ベンジャミン・フランクリンの肖像が描かれているため、スラングではこのように表現することがあります。
アメリカのお金に関してよくあるNG
【NG】お釣りや両替を期待すること
アメリカのレジは、防犯対策や業務効率化のために「キャッシュレス化」が進んでいます。そのため、額面の大きな紙幣($100や$50)のお釣りを用意はされていない場所が多いです。一般的なレジで両替はあまり期待ができません。両替で、$20以下の紙幣に両替しておくことがおすすめです。
【NG】お釣りの小銭を減らす支払い方法はNG
日本人がよくやるお釣りの小銭を減らす支払い方法は、アメリカでは一般的ではありません。
例:$3.95の請求にたいして、$4.05支払うと、10セントコインで返ってくる等
このような払い方をしても、理解してもらえずコインを返されることが多々あります。
小銭がたまって仕方ないよーという場合は、コインスターで現金化するか、セルフレジでコイン投入機に支払うのがおすすめです。
言われた数字がよくわからなかったとき
英語でとつぜんスラスラと数字をいわれても、よくわからない時がありますよね。特に電話などは、聞き取りにくい場合が多いです。
その場合は、思い切って「ワン・ワン・スリー・ダラー?」と、ひとつひとつ数字を区切って確認しましょう。
アメリカ人といえど、中には、アクセントの強い人もいるので、数字(とくにお金に関しては)は明確にしたほうが、お互いのためです。
アメリカのお金:まとめ
実際にアメリカで生活する・旅行にいく際には、「ドル」は「バックス」と呼ばれるということだけでも、頭に入れておくと良いですよ!