アメリカにきて、最初に驚いたことは、「アメリカの照明の暗さ」です。
初めてのホームステイ先では、部屋の照明は机の上の小さなライトだけ。
次の家では、デスクライトが2つ…宿題をしなきゃいけないのに、ついつい眠てしまうそう。
日本の家庭では、天井に取り付けられているシーリングライトが一般的ですが、アメリカの古い住宅は、天井に電球のソケットそのものがついていません。
最近では、「リセスライト」(Recessed lights)という、天井埋め込みの小さいな電球が、アメリカの流行ですが、新しい物件かリフォーム済の物件にしかありません。
最近では、「リセスライト」(Recessed lights)という、天井備えつけの天井埋め込み形電球が、アメリカの流行ですが、新しい物件かリフォーム済の物件にしかありません。
シーリングのソケットの取り付けには、ライセンスをもった電気工事士に頼む必要があり、費用(LAでは一箇所$500〜)がかかります。
天井ソケットのない住居の場合は、フロアライトやデスクライトを、部屋の隅に、点々とおきます。日本でいう間接照明です。
正直、白熱電球/蛍光灯で育った私は、間接照明で生活することに、抵抗があります。渡米前にレーシック手術を受けていたため、オレンジ色の暗いライトの下では、本当に手元がよく見にくく、色味がわかりにくい。暗い中で生活していることにより、視力低下や視力戻りが心配でした。

そのため、アメリカで暮らす日本人向けの電球の選び方を研究したので、ご紹介します!
なぜアメリカは、オレンジ電球を使うのか?
<理由1>
色素の違いによって、白い電球が眩しいと感じる
日本人やアジア人は、目の色素が黒の人が多く、アメリカ人や欧米には、ブルーやグリーンの目の人が多いですよね。
わたしのように、黒目の人は、眩しさに強く、目の色素が明るい人は、眩しさに弱い傾向があるそうです。
つまり、多くのアメリカに住む人は、白い電球は眩しいと感じているようです。
虹彩に含まれるメラニン色素の量が多ければ多いほど、黒みを帯びた色となるため、欧米人に多い青や緑色の瞳に比べ、日本人に多い黒みの強い瞳のほうが、色素量が多いことになります。
参考/“目の色”が違えば“見える色”も違う!?眼科医が教える目の不思議
黒みが強いほうが光を通しづらいという特徴があるため、日本人のほうが、眩しさに強いのです。
目の色によって、眩しさの感じ方、色の見え方の違いがあるというのは、確かなようです。しかしながら、その度合いは、国/人種/文化や環境によっても、差がでてくるそう。確かに、アメリカに住んでいるアジア人でも、こちらの生活が長い人は、薄暗いライトに慣れています。白いライトの部屋に来ると、眩しいからライトの段階を落としてほしいと言う人もいます。
さらに、おしゃれで高級なレストランであるほど、(私には)全く見えない程の真っ暗なレストランが多いように思います。先日行ったマジックキャッスルも、手元や話をしている相手の顔が見えるほどの明るさはありますが、遠くの人の顔は全く見えませんでした。(有名人が居ないか探したかったのに!)。
あまりにライトが暗いお店は、私にとってはムーディどころか、半分お化けやしきみたいな気分になったり、眠たくなってしまったり、お酒を飲むと現実か夢なのかなんなのかわからない、なんて事がよくあります。笑
それほどに目の色によって見え方が違う=つまり感じている事が違う、というのは多様性のあるアメリカでは面白いシーンとも言えますね。
<理由2>
家の定義の違い=家はリラックスするところ
アメリカでは、白い電球が眩しいと感じる人が多いからといって、昼間のオフィスが、間接照明(オレンジ色のムーディなライト)というわけではありません。
銀行やオフィスは、普通に白熱電球系であることが多いです。その代わり、壁紙が色のついた壁紙になっていて、眩しさを軽減しています。
日本は壁も、天井も白いので、眩しさが際立ちます。最近、ロサンゼルスに日本の100円均一でおなじみのダイソーが多く出店してきているのですが、そのお店は壁も天井も床も白く、つるピカなので、アメリカ人の友人は「なんて眩しい店なんだ!」と言っていました。
やはり日中は、太陽光くらい明るい白熱電球のほうが、シャキシャキ動けます。
それに反するように、家庭では、明るさを落とした間接照明(オレンジ色のライト)が主流です。
アジアの国は、夜中まで起きて活動する人が多く、夜中の市場も活発です。日本でも夜中12時を超えても、コンビニに安全に行けますよね。
しかし、アメリカでは治安的に考えて、夜中は出歩かない人が多いです。アメリカに住む人は、どちらかといえば、「朝はやく起きて、早めに家に帰ってゆっくりして、早めに寝る」という朝方サイクルの人が多いです。
そのため、夕方帰ってきて、家までもが明るいと落ち着かない → 寝る準備に入れない
家というのは「リラックス」する場所なので、白熱電球を多用する必要がないと考えられているようです。また、間接照明のようなオレンジや赤っぽいライトのほうが、食事もおいしく見え、ゆったりとした時間を過ごせるので、そこに価値感を持っている文化なのです。
アメリカでの明るいライトの買い方&選び方
賃貸やホームステイのときの対策は、他の住人に迷惑にならない程度に、明るい白色の電球を使用することにしました。
- 天井工事なし(賃貸/ホームステイだから)
- 姿見(鏡)を利用し反射させて、明るさを倍増させる
- 電気代をかけないよう、LED電球に変える
- 明るさの調整ができるライトスタンド(オンの数を調整できるetc)
こういった工夫を考えました。
アメリカで販売されているLEDライトの種類
アメリカで売られている電球を選ぶ際、困惑した理由は、目安にすべき数値が複数あったことです。
(1)電球の色のタイプ
電球の色のタイプは大きく分けて Warm Light と Day light の二種類があります。
種類 | 通常の使用場所 | 色味 |
Warm Light | リビング、ベッドルーム | オレンジ |
Day Light | トイレ、バスルーム | 白 |
(2)電球の色の温度
ライトの温度の指数をColor Temperature/色温度といいます。
Kelvenという単位で表記されていて、
3000kはソフトオレンジ → 4000kは白だけどちょっと柔らかな白 → 5000kは冷たいくらいの白


(3)電球の明るさの単位
LEDライトの場合、明るさを表す指数にルーメンという指標を使います。ルーメンは光束の単位で、ライトから放射される光全体の量を表す照明用語です。
私の場合、「ひとつのライトスタンドに3つの電球を付けるタイプ」を2スタンド、「ひとつのライトスタンドに1つの大きな電球を付けるタイプ」の三本を、リビングの主軸にしたので、部屋全体でどのくらいの光になるのという計測は難しいですが、一般的に、このルーメンという数値が高いほど、明るいとされています。
従来では、ワット数という表記で、明るさの判断をしていました。しかし、現在のアメリカでは、Energy Independence and Security Act of 2007という規制により、0W、60W、75W、100Wの白熱電球というのは販売されていないようです。LED電球の販売が主流となった今では、パッケージの表面には、「ルーメン」という表記書かれています。
実際に自分の家で比較してみた
最初は電球のことがわからなかったので、明るい電球を購入しようと、Lamps Plus(ランププラス)というお店に行きました。大手のチェーンストアで、電球やライトの専門店です。そこへ行って、「一番明るいライトがほしい」、「バスルームくらい白いライト」だと言って、購入しました。
店員さんは、張り切って「これがうちのお店の最大の明るさだ!」と店頭で試してくれました。ライトアップされた店内では、当然明るいように見えたのですが、家での見え方が一番気になります。相談すると、30日以内なら、使用していても、気に入らなかったら返品できると言われ、そのライトを持って帰りました。さすが返品大国、アメリカです。


結果としては、Lamps Plus(左)のライトは返品しました。ややオレンジがかっていて、外からカーテン越しに見ると、家の中が燃えているように見えるほど、オレンジの色味が強かったからです。
(左)ランププラスにあったライト
電球のタイプ | Warm Light |
電球の色の温度 | 3000K |
電球の明るさ | 800lm (ルーメン) |
ライト選び失敗の原因は、電球のタイプです。店員さんに、バスルームくらいの白(つまりDay Light)がほしいと言っているのに、(その店員さんの概念では)リビングではWarm Lightが当然で、その中ではこれが明るいと思って持ってきてくれたようです。一個8ドルで、6個購入したので、48ドル。LEDは長寿命なので、この明るさで何年も使用するのか・・・と思ったら、もう少し明るい白さのもを使いたいと思いました。
(中央)Amazonで購入のライト
電球のタイプ | Day Light |
電球の色の温度 | 4000K |
電球の明るさ | 810lm (ルーメン) |
結局、色々しらべて、こちらのライト6個セットを購入しました。6個で19.99ドルと、かなりお得でした。
家につけてみると、充分なほどに白く、明るいライトでした。4000Kにしたので、冷たすぎない色で、リビングにはちょうどよいと私は感じています。
スタンドは、電球の向きを手で変えられるタイプを使用しています。アメリカ人の来客がある際は、この3つの電球を1つだけにするなど、調整ができるのもポイントです。
うちはこのスタンドを、リビングに2つ使用しています。
(右)ホームセンターで昔に購入したライト
電球のタイプ | Day Light |
電球の色の温度 | 5000K |
電球の明るさ | 1600lm (ルーメン) |
こちらは、ひとつの電球を取り付けるスタンドに使用しています。5000kなので白さが強く、勉強やデザインなど、しっかり画面や手元を見たいときに使用するライトです。長時間使用しても、LEDなので電気代が安いのがポイント。電球ひとつあたりは高いのですが、10年使えるとなると、一年あたり3ドル未満です。
結局のところ、電球は数値で選べる、AMAZONが一番買いやすい!
電球を探しに、ホームセンターにも行きました。ホームセンターで購入するメリットは、すぐ買える/返品しやすいことですが、店頭で試せないこと&ライトの種類が少ない(アジア人むけのDay Lightの種類が少ない。最初から数値で選んで、気に入らなければ返品しようと、Amazonで購入することにしました。
LEDは、電気代が低く、とても明るいです。アメリカの電球はほどんどの場合、ソケットのサイズが共通なので、問題なく設置できます。アマゾンの購入でも、保証期間内なら電球が割れたり、つかなくなった場合には返品に応じてくれますので安心です!
※ 6個のうち1個の電球が、なぜかつかなくなってしまいました。アマゾンのセラーに連絡すると、代替え商品を無料で(送り返すことなく)すぐに発送してくれました。アマゾンの対応早くて感動です!
やっぱり家の中は、明るいのが一番~!😄😄😄