クレジットカード社会のアメリカは、コーヒー一杯でもクレジットカードで支払うのが当たり前。防犯の目的からも、現金をたくさん持ち歩くのはおすすめしません。渡米したら、なるべく早く現地のクレジットカードを持つことをおすすめします!
アメリカでクレジットカードを作り、高いクレジットスコアを構築する方法を詳しく解説します。
現在、クレジットスコアは800を前後しています。スコアのおかげで、住宅購入時もローン締結はスムーズでした
アメリカのクレジットカードは必要?
アメリカに移住したら、アメリカのクレジットカードを作るべきか?日本のものじゃだめなのか?という疑問がわくとおもいます。基本的に、留学や旅行など、短期滞在では日本のクレジットカードだけで充分です。
しかし、長期の駐在や海外赴任、およびアメリカ永住を目指している方の場合は、クレジットカードはなるべく早く作った方が良いです。
クレジットスコアが重視されるアメリカ社会
なるべく早くクレジットカードを作成すべき理由は、信用(与信の構築)にあります。アメリカで「Credit」というのは『信用・与信』を表します。クレジットカードを利用し、まとめて後払いすることは、一定期間お金を借りていること。いかに「つけ」払いできるか人なのか、信用を試されていると考えられています。
その信用度を、数値化したものが「クレジットヒストリー」で、300から850までのポイントで表記されます。重要なのは、そのスコアは、「アメリカのさまざまなサービス利用に評価として利用される」という点です。
たとえば、アメリカで、
- 賃貸で部屋を借りるとき
- 家を購入するとき
- 車のローンを組む時
- 携帯電話を契約し、月締めで後払いにするとき
- 携帯本体を分割払いにするとき
こういった場合、その契約者の信用度を測るため、クレジットヒストリーを確認するのです。
お店側は、SSN番号を照会することで、簡単に確認できます。このスコアが低いと、分割支払いの際の金利が高く(スコアに応じてAPRが決まる)なります。つまり、同じiPhoneを購入しても、分割払いにすると、最終的なトータル額が高くなる、家のローンが高くなるということが生じます。
デビットカードは不正利用の危険性
銀行のキャッシュカードを、デビットカードとして利用することは可能です。しかし、アメリカではスキミングが多く発生します。レジでの決済時に、上手くスワイプができず二重請求になっていることも実際にありました。そのため、銀行口座と直リンクしている、デビットカード利用は注意が必要です。
以前、 大型スーパーで、カード情報流出事件があったとき、私のデビットカードの情報も流出してしまいました。銀行からデビットカードを止められ、新しいカードが届くまでは、銀行ATMすら利用できなくなり困りました。
アメリカのクレジットカードの特徴:基本リボ払い
アメリカのクレジットカードは、基本が「リボ払い設定」になっています。支払い者側が、毎月の支払い日に全額払うか、ミニマムの金額を払うかを選べます。当然ミニマムだけの支払いにすると、利子(APR)がかかります。自分で設定しなければ、月末に一括で銀行から引き落とししてはくれません。
アメリカのクレジットカードの特徴:高還元で使うほどお得
アメリカのクレジットカードは、還元率(リワード)がかなり良いです。日本の場合、100円につき0.5マイルほどですが、アメリカの場合は、1ドル利用で1%〜5%の還元率です。入会特典も豪華なカードがたくさんあり、入会するだけで日本とアメリカのファーストクラスが乗れちゃうクレジットカードなどがあります。
アメリカのクレジットカードの作り方
アメリカでクレジットカードを作る方法は、「お持ちの銀行口座の窓口から発行されているカード」もしくは、「オンラインで好きな会社・ブランド」のクレジットカードを申し込みます。
クレジットヒストリーやクレジットスコアが充分にたまっていない人は、お持ちの銀行口座のクレジットカードから始めると良いです。(例:バンク・オブ・アメリカの銀行口座があるなら、そこでバンク・オブ・アメリカのクレジットカードを作る)
アメリカでクレジットカードを作る際、どの会社・ブランドにすれば良いの?
アメリカでの主要クレジットカードブランドは、
【VISA】【Master】【American Express】【 Discover】です。
VisaとMastercardの加盟店数はともに5,290万店と最も多く、Discoverは4,400万店、American Expressは2,530万店となっています。日本のブランドのJCBは、以前までは利用できる場所が限られていましたが、Discoverと連携し、利用できるお店が増えました。
Visaはダントツで利用できる場所が多いので、1枚はあると良い!うちはVisaとAmexをメインにしています。
アメリカでクレジットカードを作る際に必要なもの
アメリカでクレジットカードを作る際、必要になるのが、
- アメリカの銀行口座
- ソーシャルセキュリティ番号(SSN)
- クレジットヒストリー&スコア
です。
「ソーシャルセキュリティ番号(SSN=社会保障番号)」は、アメリカ人が納税や年金受給の際に必要になる番号ですが、クレジットカードや銀行口座開設、ローンを組むときの、信用調査としても重要な指標となります。永住権か労働ビザがある人は、取得できることがほとんどですが、学生は基本的に働くことができないため、SSNが取れません。
SSNが無い、クレジットヒストリーが無い場合:銀行によっては、「セキュアカード」を発行してくれます。デポジットが必要ですが、その金額内でカード利用できます。一定期間利用をして、ヒストリーがたまると、本物のクレジットカードに変えてくれます。(申し出が必要)
私も留学生として渡米した最初は、「セキュアカード」から始めました!
私の場合は、セキュアカードでクレジットヒストリーを1年ほど貯めると、本物のクレジットカードが作れるようになりました。(詳しくは下記)
クレジットヒストリーを構築する方法
アメリカではクレジットヒストリーという支払い履歴が、車や自宅の購入、賃貸契約などでも重要視されます。クレジットヒストリーは、クレジットカードを所有し、数ヶ月から一年ほどの支払い履歴がつくと、自動で構築されていきます。
そのため、アメリカに来たら、なるべく早く現地の銀行口座&クレジットカードを作り、ヒストリーを構築しておくのがおすすめです。
たとえ現金を持っていても、あえてクレジットカードで支払うようにして、なるべくクレジットカードでのトランザクションを増やします。期日内(もしくは使ってすぐ)に支払うようにしていると、良いクレジットスコアを取得していけます。
クレジットカードによっては、スコアが高くないと加入できなものがあります。還元率が高く、年会費が有料のものは、とくに審査が厳しいです。上位ランクのクレジットカードに申し込む場合は、720ポイント以上が目安です。住宅ローンも、クレジットスコアが高いほど、適応される金利が低くなります。
日系航空会社のJAL USA・ANA USAや、プレミオカードは、クレジットヒストリーが無い・浅い方でも、渡米前から作成しておくことができます。(だだし、ANAJALマイルを貯める場合は、「アメリカで陸マイラーに!ANAやJALのマイルを効率よく貯める方法を調査」もチェック)。
もしくは、日本でアメックスを持っていると、アメリカでクレジットヒストリーが無くても、アメリカ版に引き継げるので、渡米前にまだ時間がある方は、アメックス(プロパーカード)を作っておくと便利です。
セキュアカードから、高クレジットヒストリーを取得するまでの道のり
私は留学生時代に、キャンバスジョブをきっかけに学生ビザでSSNを取得しました。
アメリカの大手銀行Bank of Americaに銀行口座を持っていたので、そこで「セキュアカード」を作成しました。
セキュアカードとは、クレジットヒストリーがないorヒストリーが悪い人が、これからヒストリーを構築するためのカードです。まず、デポジットを銀行(カード会社)に支払い、その中でやりくりしてヒストリーを構築する。
▶︎▶︎私の当時のデポジットはミニマムの300ドルで、預けました!(限度額3万円)笑
金額は少額でいいので、毎月1回は使うようにして、すぐにオンライン(アプリ)で支払うようにしました。銀行の口座から、そのクレジットカードにその金額をTransferして支払います。
※アメリカのクレジットカードは、日本のように自動引き落としではないので注意
※Next closing dateまでに、完了する
セキュアカードのあいだは、使用する額が高いから=信用度が高い、というわけではありません。少額利用で良いので、〆切日までに支払いを終えるか!がポイントです。
最初につくったデポジット300ドルのチェックが郵送で返送されてきました。
その後、このSecured cardが更新され38ドルの年会費が引き落としになりました。
「あれ?セキュアカードが自動的に、クレジットカードに自動切り替えなったのかな?」と勝手に思っていたのですが。。。違ったようです。たまたま銀行の窓口に行ったとき、窓口の人が「それはセキュアカードだから、もう一年経ってるんだし、リワード付きのクレジットカードに変えたほうがいいよ」と言われ、デスクに案内してもらいました。セキュアカードの年会費39ドルは取り消してもらいました。
ついにアメリカのクレジットカードの申し込みに辿りつけました。はれて、Bank of Americaのキャッシュリワード付きカード(年会費無料)を作成。セキュアカードでは、何のお得もありませんが、このカードは年会費が無料な上に、キャッシュバックもつくので、最初のカードとしては、よかったです。
1週間ほどで到着!銀行からあなたのスコアは、『Excellent = 700超え』ですとレターが届きました。
スコアが700以上なのは、アメリカの69パーセントの人よりも高い、と書かれていました。
カード枠300ドルでここまでの高スコアが築けてよかったです(笑)
それ以降も、きちんと毎回支払いは遅れずに行っています。学生の当時よりも、毎月の支払い額は何倍にもなり、メインクレカはアメックスに変更したり、住宅ローン契約等もありましたが、800前後で安定しています。
クレジットスコアを確認する方法
クレジットスコアは、SSNに紐づいているスコアなので、番号が必須です。クレジット評価会社TransUnionyやUquifaxなどの会社が査定しています。クレジットカードの残高、保有期間、納税情報、他のローンなどの情報を連結して、いつの間にやら勝手に評価しています。
クレジットスコアを確認する方法で、有名なのは『クレジットカルマ』でSSNでサインアップ入力すると確認できます。無料です。
クレジットスコアの照会には、「Soft inquiries」と「Hard inquiries」があります。
▶︎「Soft inquiries」は、会社の身元調査などのバックグラウンドチェックに使われるもので、クレジットスコアに影響を与えません。
▶︎「Hard inquiries」は、貸金業者やクレジットカード発行会社などの金融機関が融資を決定する際に行われます。一般的には、住宅ローンやクレジットカードを申し込む際に行われます。「Hard inquiries」を受けると、数値は5〜10ポイント下がります。照会は2年間信用情報に残ります。
短期間に「Hard inquiries」を繰り返していると、資金繰りに困っていると思われる可能性があります。そのため、住宅ローンなど大きなローンを組む予定の方は、クレジットカードを作成するタイミングは見計ったほうが良いですよ。
クレジットヒストリーが見れないときの対処法
私の場合、学生ビザでのSSN&セキュアカードからのクレジットカード取得であったためなのか、しばらく、Credit Karma(クレジットカルマ)などの大手サイトから、クレジットヒストリーを見ることができませんでした。
調べたところ、Credit Karmaのサンフランシスコの拠点へ、免許書のコピーやソーシャルセキュリティのコピーを郵送で送ることで、確認可能かどうか調査してくれるとのこと。今後のために、クレジットスコアを確認できないと困るので、郵送しました。その後、すぐに見れるようになりました!
アメリカのクレジットカード:まとめ
アメリカでクレジットカードを作るには「ソーシャルセキュリティ番号」と「クレジットヒストリー&スコア」が重要です。
SSNは取得できるかどうかはビザにもよりますが、基本的に就労できる=納税できるビザの方は取得ができます。就労できない留学生などは、JALやANAのクレジットカード、もしくは米系銀行でセキュアカードを作って、クレジットヒストリーを構築することができます。駐在妻さんは、旦那さんのSSNでクレジットカードを作り、そこに家族会員としてカードを持つと良いです。
ヒストリー構築には1年ほど見ておいた方が良いので、なるべく早く作成するのをおすすめします。
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