現在、アメリカで2歳児の育児中。うちは日本語と英語のバイリンガル教育をしています。
よく聞くのが「バイリンガルの子供は、話し始めるまでの発語が遅くなる」ということ。
まわりでは聞いたことがあったのですが、まさか自分の子供がそうなるとは思いもしませんでした。
バイリンガルの子供:発語の遅れに気づくまで
引っ越して、子供も歩けるようになり、さあこれからママ友つくって、公園で遊びまくろうっと思っていた矢先、コロナでロックダウンになりました。
最初の数ヶ月は怖くて家に引きこもりがちになり、親子だけで過ごす時間が長かったので、
自分の子供が、同じ月齢の子供より、言葉が少ないということに気づくのは遅かったです。
2才小児科検診で、やっと「発語が遅いかも」という話になり、スピーチセラピーを提案されました。
インスタのアンケート結果「約7割が子供の発語やスピーチに不安を感じたことがあると回答」
アメリカでの出産や育児の経験をされた方に、子供の発語についてインスタでアンケートを取りました!
「バイリンガル環境だと、発語が遅いと聞きますが、実際どうですか?」
(アメリカ生活に関する情報をインスタで発信中!@lalifeinfo)
アメリカで子育てをした方の、約7割が子供の発語やスピーチに 不安を感じたことがあるとの回答でした!

メッセージもたくさんいただいたので、一部をご紹介します。


















アメリカでスピーチセラピー:開始までの流れ
スピーチセラピーは、私のエリアでは、地域の発達支援センターが管轄していました。検診時に小児科から紹介されます。
発達支援センターなので、子供の発達の評価をトータルで行います。ADHDや発達障害などの傾向がみられないか、なども含まれていました。
例:今どれくらいの言葉が話せるか、目を見て話せるか、ジャンプができるかなど
1時間ほど、大量の質問を聞かれて、2名のカウンセラーによって、最終診断が出されました。
全部英語での問診なので、夫に回答してもらいましたが、自分ひとりだったら結構しんどかったですね。。涙
うちの子供の場合は、想定どおり、
「身体的な発達の障害はみうけられないが、発語遅延の可能性あり」という診断でした。
よって、スピーチセラピー受講の対象になりました。
- 週2回、30分のセラピー
- 本来は対面だが、今はオンライン
という流れで始まることになりました。
スピーチセラピーは日本語か?英語か?悩んで「英語」にしました
私の住んでいるエリアは、LAの中でも日本人が多いサウスベイエリアなので、幸いにも日本語でスピーチセラピーを受けられる場所があります。
▶︎Tampopo Speech Clinic ガーデナ とオレンジカウンティ
こちらの先生は、日本人に人気があり、友人やデイケアの先生からも知名度が高いです。
▶︎ハーバーリージョナル(地域の発語支援センター)
こちらのセンターに在籍するセラピストから受けることも可能ですが、英語(もしくはスペイン語)です。
でもどちらでもよかったのですが、夫と相談したところ、「英語」で受けさせたいということになりました。
理由は、うちの夫は日本語がかなり上手な、珍しいレベルの日英バイリンガルなのですが、
自分自身が、小さい頃は英語をうまく話せず、プリスクールや小学校入学時に辛い経験をしたそうです。
プリスクールは、当面は日系の幼稚園に入れるので、日本語に比重を置きすぎないように、
私:日本語、夫:英語、スピーチセラピー:英語、プリスクール:日本語で始めてみることにしました。
スピーチセラピーの様子はどんな感じ?
スピーチセラピーは一回30分で、現在はオンラインで受講しています。(本来は対面)
一見、セラピストと子供が遊んでいるだけのように見えますが、子供から言葉を引き出すような問いかけがつまっています。
両親のほうが「あ〜、こうやって話かければよかったんだ」とすごく勉強になります。
まず言葉が出ない子供の場合は、ベビーサインを覚えさせて、大人と意思疎通できることを覚える ▶︎ そのうち、ボディランゲージよりも言葉で伝えるようになってくる、というのが流れです。
ジェスチャーを覚える練習
ひらく動作で「OPEN」、終了は「All done」、もっと「more」、胸を撫でて「Please」など、簡単な日常的につかう動詞を覚える
何をする?を答える練習
絵本を読みながら、この動物はどうなるの?どうすればいいの?動詞を引出します。
セラピスト「What should we do?」、子供「Open」
これは何?を答える練習
セラピスト「What’s this? 」、子供「Kites」
なんでも指差して聞くことをセラピーでやるようになって、自分でひとり自問自答して遊ぶようになりました。
これはなんて鳴く?に答える練習
「羊はなんて鳴く?」What does the the sheep say?
「トランペットはどんな音?」What sound does a trumpet make?
イエス、ノーをいう練習
セラピスト「Do you have a ball at your home?」、子供「Yes〜!」
やっている事を表現する練習
セラピスト「(子供の名前)in eating. crunchy! crunchy!」
アメリカのスピーチセラピーで、子供に人気の歌(英語)
2才のうちの子供のスピーチセラピーで、人気だった歌はこちら。
「Slippery Fish」
「ITSY BITSY SPIDER」
「BINGO」「Wheels on the Bus」「baby shark」「five little monkey」など。
手遊びしたり、紙芝居方式にしたり、セラピストとと一緒に動きと言葉をたのしめて、子供も夢中になります。
スピーチセラピーで学び、役に立ったこと&反省
スピーチセラピーは親への教育
スピーチセラピーは、子供自身へのセラピーですが、内容は「どのように子供と接するのがよいか」という親への指導という側面が強いです。
日常生活の中で、子供の発語をひきだしやすい言い方を”両親が”学びます。
- ゆっくり、はっきり話す
- ごちゃごちゃ先回りして「これが欲しいのよね」等、言わない
- 子供自身のタイミングああるので、子供の回答はとにかく待つ
などなど。
周りの子供を見ると、英語・日本語関係なく、子供の言葉の引き出しを上手にできるタイプのご両親をもつお子さんは、言葉が早かったです。



※もちろん子供の個性の場合もあります
多くの両親が、子供の言葉をひきだす話ができるとは限りません。というか、そんな勉強、過去にしたことない!!笑 だから、ここで学ぶんですね。っという気持ちでやってみましょう。
電池の入っているおもちゃを渡しすぎない
うちの子供は、発語が遅れたけど、アルファベットや数字を連呼するのが大好きになりました。2才で言えるのは、一見良いことのように見えますが、同じ言葉を連呼するのは、あまりよく無いそうです。
一つのアクションで特定の反応が返ってくることに対しての反応で、障害をもつケース(現代病・名前わすれちゃったので探します)があるそうです。
電源の入っているおもちゃやテレビは、こういった兆候を加速させることがあるそうなので、長時間使わせるのは避けたほうがいいそうです。
半年後のスピーチセラピーの成果
2才0ヶ月の時点では…「あっぷる」のみで、言語表現の評価は、9ヶ月児レベルでした。
↓ ↓ ↓
スピーチセラピーを週2回受けた結果は
2ヶ月後:
「アルファベットが全て読める」「数字20まで数える」「色のなまえ(8色)」
3ヶ月後:
「動物の名前」「マミー」「ダディー」「おいしいね」
4ヶ月後:
評価は、24ヶ月(2歳児レベル)にまでアップ。
イヤの代わりに、私の口癖の「なに?(怒)」という口調を覚えた
「バイバイ、モンキー」とおもちゃにさよならを言える
5ヶ月後:
「もっと、くうださーい」「じゃあね〜」「ねんね」など
うちの子供はまだまだ遅い方ですが、プリスクールに入園してから、とくに発語が進みました。
宇宙語は多いけど、日本語でも英語でもない言葉で自分なりに、何かを説明したりしてます。
まだ完全に言いたいことは言えないので、イライラしてずっとうなったり騒いで、声が枯れるときがあります。
同じものでも、英語で質問すると、英語で答え、日本語で質問すると、日本語で答えるようになりました。
例:牛のイラストをみて… What’s this? – Caw / これなに? – うし
同じものでも、二通りの言い方があるということを学んでいるみたいです。
言葉が遅い子供に、おすすめ絵本(英語)
スピーチセラピーで利用していたる、おすすめグッズをご紹介します。
この絵本は、子供の大好きなめくるタイプの絵本。動物園から動物をおくってもらうんだけど、家には大きすぎるので、送り返します。「バイ、モンキー」といって、さよならする動作を、子供も一緒にやるようになりました。
はらぺこ青虫の作者、エリックカールの作品。Brown Bear, Brown Bear, What Do You See?と、リズムのよいフレーズで、次々と動物や人物にバトンタッチ。うちの子は気に入って、暗唱してしまいました。
アメリカのスピーチセラピーの一回の費用は高額
スピーチセラピーは、言語療養などの専門家によっての治療になります。
加入している医療保険によって、保険が適応する場合と、されない場合があります。
うちの今利用しているセラピーセンターの費用は以下のとおり。
30分の料金 | 自己負担額(うちの保険の場合) | |
保険あり | $400 | $85 |
保険なし | ー | $85〜100 |
保険が使えない場合、地域の発語遅延センターが3才までは費用を負担してくれるので、そういった制度が使えないか探してみてください。
保険会社が負担をすこししてくれるとはいうものも、スピーチセラピーは、30分 $400を請求してます!!たかい!弁護士かよっというくらいですね。
なんなら保険が中途半端に聞かない方がよかった(涙)という感じです。
バイリンガル教育の発語遅延とスピーチセラピー体験談:まとめ
バイリンガル教育の発語遅延とスピーチセラピーをまとめると
- アメリカ在住の7割の親御さんが、子供のスピーチに不安を感じたことがある
- バイリンガルの子供は、スピーチセラピーを進められることが多い
- 日本よりも、アメリカのほうがセラピー受講は一般的
- スピーチセラピーは保険がきくか、無料になるケースがあるので要確認
- うちの子の場合:9ヶ月レベルから24ヶ月レベルまでアップ
- うちの子供の場合:日本語で質問すると日本語で、英語で質問すると英語で返事する
こんな感じです。
プリスクールの他の子供を見ると「ママ、〇〇がいやぁ」とか「靴自分ではくぅ」等言っているのを聞くと、うちはまだまだ遅いですね。
他のお子さんと比べると遅いですが、なかなか言えないのも今だけ・・・とおもって、個性としてのんびり付き合って行きたいとともいます♡
以前、、胎内記憶を研究しているお医者さんの本「子どもは親を選んで生まれてくる」というのを読んで、記憶があるなら「どうして私たちのところに来てくれたのか」聞いてみたいとおもっていたのですが、今のスピーチレベルだったら、わからないです・・・それだけは残念と思っています(笑)