アメリカで購入する家を探す際に、どのように選べば良いのでしょうか?
1)家購入の意思が固まる:お金持ちが知っている、不動産購入すべき理由
2)必要なものを揃える:アメリカで家で買うために必要なもの7つ
までが前回までのお話です。必要なものがそろったら、次は、「どこに・どんな家を買うか」を考えます。
アメリカの家購入は住宅の種類とエリア選びはとても大切で、なかでもうちは、治安と学校区、教育コストが決め手でした!
庶民の私が、アメリカで家を買うまでのストーリーを公開しています。リフォームの模様はインスタのストーリーズなどにアップしています。
どの家にする?アメリカの住宅の種類
アメリカの一般的にある住居の種類は以下のとおりです。
どのタイプの住宅が、家族の年齢やライフスタイルに合っているか決めます。
▶︎アパートメント(Apartment)
低層でワンオーナーが所有している複数ユニットの住居。主に個人または企業の投資家が購入し、賃貸に出されます。
テナント(借主)が入居したまま、建物が売買され、知らずのうちにオーナーが変わっているていることも珍しくありません。
長年ウチは、築年数の古いアパートに賃貸で住んでいました!それでも年々、$100ずつ家賃が上がっていって恐怖でした。家購入すればこれは回避できます。
▶︎コンドミニアム(Condominium)
日本でいう分譲マンション。アパートとは異なる建物基準で、高級アパート的存在。壁の一部を共有するユニットタイプの物件もあります。
HOAという共益費がかかります。
HOAが高い分、住民専用のジムやプール、子供プレイエリアなどが充実している物件も多い。
▶︎タウンハウス(Townhouse)
日本でいう長屋。屋根を共有し、壁を挟んで両サイドに家があるような建物です。
庭や、専用ガレージがある場合もあり、子連れファーストホーム層に人気のタイプです。
HOAという共益費がかかります。
▶︎一戸建て(Single / Multi Family House)
一軒家。庭、プールなどがある物件もあります。改築などを自由にできるのがメリット。
HOAが無い分、壁や屋根などすべての管理修繕費用は自己負担になります。住民専用のゲーテットコミュニティの一軒家の場合は、HOAはあります。
初心者向きではない物件:モービルホームや、ランドリース、競売物件
モービルホーム (Mobile home)というのは、簡易的で移動が可能な作りでつくられた住居です。LAでは、モービルホーム自体は1000−2000万円前後と、安く販売されています。しかし、別途土地代は月に10-15万円ほどかかります。土地契約に、年齢などの制限がある場合もあります。
また、ランドリース物件も存在します。たとえば、LA市から100年リースで土地を借りて、そこに建てられた物件の場合、満期になると住めなくなる可能性が高いです。リース期限が近くにつれて、物件価格は値下がりするので、キャピタルゲインを狙う物件には向きません。
なんらかの事情によりお金が払えなくなり、裁判所より差し押さえになった物件を競売物件(Foreclosure)といいます。裁判所の指示で動くので、何ヶ月も待たされることがあります。住んでいる人が追い出される時に、腹いせで家を破壊していくことが多いのが特徴。もしくは居座るケースがあります。裁判所から買う権利を受けてしまうと、キャンセルできないため、修繕金額がかなり高額になります。上級者向けの物件になります。
モーゲージを払えなくなった場合、融資元が資金回収するためのショートセール(Short Sale)という販売方法もあります。ショートセール物件のほうが、競売物件よりも状態が良いですが、購入手続きが通常と異なる場合があり、確認が必要です。
こういった物件は、知識や経験がないと扱うのがむずかしいので、初心者には不向きじゃないかな〜と思います。
アメリカで家を買う際のエリアを決めるポイント
アメリカの家をのエリアを選ぶポイントをご紹介します。
家を購入する予定がある人は、絶対に足を運んでチェックした方が良いですよ!
①治安が良いところを選ぶ
とにもかくにもここはアメリカ。なるべく治安が良いエリアを選ぶことをおすすめします。
治安の悪いエリアは、「路上のゴミが多い」「住宅や建物のドアや窓がフェンスになっている」「歩いている人の雰囲気がおかしい」「ホームレスのテントが多い」「落書きが多い」など、少し通っただけでもなんかおかしいな、、という雰囲気を感じると思います。
街中で警察官を見かけたら、近くのエリアの通報が多いのかどうか、などを直接聞くのは、とても有効な手です。
ミーガン法により、性犯罪履歴がある人の住居を確認できるサイトがあります。
子連れの場合は特に、近くにそういった人が住んでいないか、念のためチェックしてみましょう。
②学校区が良いところを選ぶ
物件の学校区は、レッドフィンやZillowなどの不動産情報サイトに掲載されています。
グレートスクール(https://www.greatschools.org/)というサイトで、より詳しい学校の評価を調べることができます。
一般的に、高級住宅エリアほど、治安もよく、学校スコアも良いです。
理由はカンタン。パブリックスクールなどの運営は、固定資産税が大きな収入源になるためです。
その税金によって街の環境保全や、学校の環境(とくに先生の数やアクティビティの質など)が左右されます。
学校区が良い物件は、購入希望者が多いので、物件の価値としても高いです。
③空気などの環境が良いところを選ぶ
ロサンゼルスなどの都市部では、交通量が多いので空気はすごく良いというわけではありません。
フリーウェイ(高速道路)の近くなどは、排気ガスで窓が開けられないような物件もあるので注意です。
今まで内覧してみた物件には、窓を開けたらお墓・整備工場・隣の家の庭が丸見え・ホームレスが隣に住んでいる・・・などありました。
こういった環境は実際に見てみないとわからないものです。
④自分の生活にあう街(日系にはいる?離れる?)
長期滞在をする日本人にとっては、日系マーケット(LAならNIJIYA、TokyoCentralなど)が近くにあると便利です。日本人が多く住むエリアは、比較的治安もよく、日系の保育園や学校があるので、便利です。
反対に、英語漬けや現地校をメインに考えている方は、日系から離れたほうが、英語力などが伸びやすいです。
うちの場合は、子供の保育園を日系にいれたかったので、LAの中でも日系エリアといわれるサウスベイが希望でした。日系保育園は、給食もあるし、ひらがなを教えてくれたり・・・助かります
子持ちの家選び!うちは、治安と学校区、教育コストが決め手でした
うちの場合は、第一希望エリアは、LAのサウスベイ・トーランスという町です。いろいろ調べていくと、ややこしいことが!!
City名はTorranceでも、トーランス市の管轄ではないエリアがあるのです。
いわゆる日本人に人気の治安と学区が良いエリアは、郵便番号が90505/90504/90503のエリアのことで、
90502/90501は、住所上は、Torranceになっていても、管轄がロサンゼルス市(City of LA)になっており、治安も学区も良いとはいえません。
(が!!このエリアも2020年以降ガンガンガン爆上がりしてますけどね・・・)
購入しようとしている家が、どの学校区に含まれるのか、しっかりと下調べが必要でした。
「シティ名」+school district などで検索すると、学区の範囲がわかります
とはいえ、学区がよく無いエリアに家を購入したら、お先真っ暗なのか?というと、そうでもありません。
各学校区のなかは、「マグネットスクール(特進コース)」「ギフテッドクラス」などの優秀な子供を育てる特別プログラムを設けていることがあります。
LAで最も成功したプログラムといわれているのが、LAUSD管轄のマグネットプログラムで、そのエリアに住んでいる人であれば、進学申し込みができます。
広いLAUSDの管轄内で、在米日本人に人気のマグネット校は、「ロミータ」「テイパー」「パークウエスタン 」の3校です。
このあたりの話は実際に通わせた方に聞くのがイチバン!LAUSDのマグネット校で日本語教諭をされていた方や、先輩ママさんにいろいろお話聞かせていただきました〜!!
数学専攻のマグネットプログラムを受けていた長男は、あの孫正義と同じアイビーリーグのバークリー大学へ、長女は返済不要の奨学金でUCアーバインへっていう日本人ママさんにもお話を聞けました。(※超優秀!!!)
マグネットプログラムや、子供の得意を育てる特別プログラムなので、低コストで良い教育を受けるには魅力的だとおもいました。数学やプログラミングだけでなく、ダンスなどのアートコースもあります。
入学は抽選ですが、キンダーから入れておくと進学できる可能性が高いとのことで、早めに入学させる親が多いです。
もしくは、越境入学という方法があります。
たとえば、トーランスではない場所に住んでいる人が、学区の良いトーランスの学校に入れたい場合。親がトーランスの会社勤めなどであれば、通勤時にドロップオフができるため、空きがあれば越境入学が許可されます。もちろんホームの生徒優先なので、空きがなければ入れないのと、学区外は送迎バスは対象外になる可能性あり。
このように、どこに住んでいても、必ずなにかしらの道は開ある、といった印象です。
とにかく学校スコアが高ければいいのか?ということも色々悩みました。
スコアが高くても自分の子供に合うかどうかは別物です。
グレートスクールで各学校を詳しく見ると、人種のパーセンテージがのっています。場所によってわかりやすいほどの特定の人種のかたよりが強い学校もあります。親心としては自分の子供がイジメにあったら嫌だな、なんて心配になり『人種の偏りが強すぎない学校』がいいなと思いました。
そしてもう一つは、「教育コスト」。
パブリックスクールは大体朝8時から3時くらいまで。夕方6時まで働いている親は、3時に迎えに行けないので、アフタースクールに入れることになります。
アフタースクールでは、宿題をみてくれたり、部活動などをして子供たちは安全に過ごすことができます。
そのアフタースクールは、学校によって費用が異なります。
LAUSD(ロサンゼルスの学校区)の場合、アフタースクールも市の補助で無料です。
しかし、治安の良い高級住宅街の学校は、アフタースクールが月500〜600ドルほど。
サマーキャンプなどの特別プログラムは、選ぶ内容によっては、$1500〜3000/月もかかるそうです!涙
すごく良いプログラムなのかもしれませんが、子供が、ふたり・さんにん居たら出費はかなりの額に。夏だけは日本に帰国するという家族がいるのも納得です。
高級住宅街の平均成績が高いのは、家庭教師・塾・習い事によって良い成績が取れている可能性もあります。
なのでこのあたりは、各家庭の経済環境にもよるな〜っとおもいました。
上記のことから、超庶民のウチは、高級住宅エリアに無理して住むプランは諦めました!笑
そもそもうちの夫は自営業で、私もこれから新規ビジネスを立ち上げ予定ということもあり、高級住宅街で登記してしまうと、補助金や助成金を取りにくく、ビジネスライセンス費用なども結構かかるという理由もあります。
手堅いエリアで、なるべく良い教育や環境を受けられる策を、思案することになったのです。
続く・・・