アメリカの出産に備えて、マタニティクラス【両親学級】を夫婦で受講しました。
アメリカの【両親学級】マタニティクラスとは?
両親学級とは、新米パパ・ママに赤ちゃんのケア方法などを教えてもらう授業のことです。英語ではChildbirth Preparation Classや、Parenting Class、Childbirth Classなどと呼ばれています。
病院が開催のものから、助産師さんが個別に行なっているクラスがあります。ロサンゼルスでは、サウスベイのリトルメアリー病院でのみ、日本語で受けられるマタニティクラス($120)があります。
病院や開催場所によっては、1日完結型のコースや、週末開催型、週一で数回コース、特定言語(日本語やヒスパニック)コースなどがあります。
通常、両親学級は有料の場合が多いようなのですが、私は病院開催のクラスで、無料&軽食付とかなり良心的でした。近所のバースセンターで行われている両親学級は、週末開催でカップルあたり$450と、お高めでした。
様々なメソッド(考え方)にそって進む、クラスも存在します。
▶︎LAMAZE International:ラマーズ法が進化し、出産までの6ステップの考え方。
▶︎Bradley method ブラッドリー・メソッド:自然なお産を目指す。1日100gのプロテインを食べる等
▶︎Hypnobirthing International:ヒプノセラピーによって出産の恐怖に打ち勝ち、リラックスして産む
など。
自分の希望する出産スタイルのクラスが、住んでいる近くで提供されていないか、チェックしてみてくださいね。
参加時期は、病院の案内では7ヶ月くらい(30週〜32目頃)、もしくはSecondTrimesterの後半で、ThirdTrimesterに入るまえがおすすめの時期です。早く行きすぎると忘れてしまうので、その頃がベスト。
両親学級の申し込み方法
両親学級の申し込みは、出産を予定している病院の公式ホームページから申し込みしました。参加者(同行者)の名前などを入力し、「Register」で登録します。支払いが必要な場合は、クレジットカードで支払いができます。
Childbirth Classのほかにも、新生児用ケアコース(Baby Beginning Infant care)、授乳クラス(Breastfeeding preparation Class)、心配蘇生法などを習う救急コース(CPR class) などがあり、それにも両親で申し込みをしました。
申し込み時期は、コースにもよりますが、人気のクラスは早く満席になってしまっていたので、1〜2ヶ月前からは予約をするためにチェックを始めたほうが良さそうです。(人気の地区は、もっと早いかもしれません)
平日夜間の2時間X4回が多く開催されていましたが、私たちは、週末完結型(4時間X2回)の両親学級を選びたかったので、早く申し込んでおいてよかったです。
アメリカでは夫婦そろって参加する
アメリカでは、マタニティクラス(両親学級)は、夫婦そろって参加するのが普通です。
クラスの表記にも「Certain courses are designed for couples to attend」と書かれているほど、アメリカでは、カップルでの参加が一般的。
参加者は全部で10組ほどでしたが、全員が夫婦(もしくはカップル)で参加していました。マタニティクラスの内容の中には、マッサージの練習もありますので、ひとりだとキツイ。
旦那が仕事だったため、一人で行ったという友人(日本人)もいましたが、やはり少し寂しい思いをしたそうです。
持ち物・もらったもの
参加時に持ってくるように言われたのは、妊婦マッサージ練習の時に使うための、クッション用の枕とブランケットでした。
会場では、ペン・教科書・軽食・ドリンクが配布されました。ほかの病院ではここまでくれないかもしれません。(よほどお金が余っているのか?この病院は)
筆記用具やメモ用のノートは持参していました。会場のクーラーがかなり寒かったので、ジャケットなどは持って行っておいてよかったです。
両親学級の講義内容
私の受けたクラスは、週末完結型で、4時間の授業が2回でした。
<第一回目> 講師は、20年のベテラン助産師
・出産の流れ(ビデオ)
・分娩時、旦那さんのサポート
・陣痛、分娩の進み方。どのように陣痛をカウントするか
・妊娠中のマッサージや体操について
・呼吸法、陣痛を楽にする動き
<第二回目> 講師は、産婦人科のナース
・帝王切開の方法(ビデオ)
・無痛分娩、麻酔の種類などについて
・点滴について
・出産直後の赤ちゃんはどんな感じか、施される処置
・初乳、母乳、Skin to Skinのメリットなど
などについて、学びました。
まずはスライドやビデオを見ながら学習し、テキストは、各カップルに1冊ずつもらえました。
陣痛の始まりから、出産までをビデオで予習
麻酔をつかわない自然分娩のパターン、麻酔をつかった無痛分娩のパターンのドキュメンタリー動画を見ました。(ぎょえええ)
出産までの段階は3段階:
①Early Labor
子宮口が0から6cmほどに大きくなるまで(だいたい6〜12時間)
陣痛が始まり、赤ちゃんが降りてくる。リラックスすることが大事。お風呂にはいったり、歩き回ったりして、陣痛が進むのを待つ。
②Active Labor
子宮口が6cmから8cmまでくらい、3-5分間隔で陣痛
体力的にきつくなってくるので、休めるときには休むようにする。
③Transition
子宮口が8cmから10cmくらいになるまで、1-3分間隔で陣痛
いきみ(Pushing)ができるようになる。
赤ちゃんの頭の位置を、-3から+3で表現する。+1くらいになったら頭が見えてきている。
自分がもうすぐこうなるのか、、、と思うと真剣になります。
無痛分娩について
アメリカで多くの妊婦が選ぶ「無痛分娩」。
麻酔というのも、実は2種類あるそうです。ひとつは点滴型で全身麻酔のタイプ、もうひとつは下半身だけに麻酔をかけるタイプ=Epidural。通称「エピ」と呼ばれるものです。
「Epidural」では、麻酔医が、背中のから針をいれて行います。自分は麻酔追加ボタンを持っていて、麻酔を足したいときは自分で押す。いきみのときは、リラックスしすぎてしまうので、押さないなど、手元でもコントロールできることになっています。
麻酔を用いた無痛分娩は、子宮口6cmごろがベストタイミング。早すぎると陣痛がすすみにくくなることがあり、遅すぎたら効き目がありません。
産後追記:出産で病院に行った時、隣の部屋から、麻酔のタイミングが合わなかったのか、すんごい声が聞こえてきて、びびりました(笑)
呼吸法の練習
妊婦の呼吸法といえば、ヒーヒーフーのラマーズ法しか知らなかったけど、鼻から吸って、深く口から吐く呼吸法を習いました。この方が、パワーの無駄が無いそうです。
産後追記:実際にいきみのときは、顔に力をいれず、声も出さず、鼻からすって口から吐くのを指導されました
出産後の赤ちゃん・ワクチン
生まれたての赤ちゃんが青白いのは、プラセンタから酸素をもらっているから。出産後、へその緒を切って、胎盤と離れると、胎児は息をすることを学んで泣き出し、ピンクっぽい色になります。
出産後は、すぐに検査。体重測定、アンタイバクテリアの目薬(性病などがうつらないように)、ビタミンKの注射、遺伝子検査、聴覚テスト、B型肝炎のワクチンを行う。
いろいろ終わったら、ママとのSkin to Skin(カンガルーケア)で結束を高める。初乳はゴールドと呼ばれるほど、栄養価がたかく貴重なものなので、なるべくあげるようにする。
旦那の役目
出産時は、旦那はサポーターとしてしっかり動くこと。感情的(Emotional)サポートと、肉体的(Physical)サポートが大事。
話すのもキツイときに「どうしたらいい?何が欲しい?」と妊婦に聞きすぎないように。笑
出産の3週間ほど前からは妊婦も緊張してピリピリしてくるので、ケンカしないこと、言い合いになってもすべて受け流しなさい!っと、旦那へのアドバイス。
アメリカでは旦那は出産の状態をガッツリ見る
日本での立会い出産は、「旦那は頭のあたりにしかいない」と聞いていたのですが…アメリカでは、旦那は丸々出産の様子を見るようです。帝王切開でも立ち会うことができます。自然分娩でも、いきみのときは、足を持ってささえたりする。おまたから、頭が出かかっているところや、それ以外の見られたくない状況も見られてしまいそう。
助産師さんいわく、見たくないものをもし見てしまっても、「絶対に言わない。笑い事にしないこと。」と言っていました。(そりゃそうだ!)
産後追記:がっつり旦那に見られました。足も支えてました(笑)
マッサージの方法
妊娠中や分娩の際のマッサージをカップルで学びました。妊娠中は毎日20分、旦那さんが妊婦さんにマッサージをしてあげなさいっと(笑)
分娩の間にリラックスできるようなマッサージや、体制、寄りかかり方法などを実際にやってみました。当日持っていくような小型のパンフレットももらいました。
両親学級に参加してみて
両親学級に参加してみて、よかったことは、アメリカでの出産はどのような流れになるのかをシュミレーションできたことです。
また、赤ちゃんの動きはどうなっているのか、など詳しく知れて良かったです。漠然と、アメリカだし「無痛分娩」だろうなとおもっていたけど、どういう風にすすんでいくのかも、なんとなく想像できました。
かなり情報量が多く、医療英語も難しいので、旦那も私もある程度予習していなかったら全くついていけなかったと思います。(旦那は、旦那をイクメンに育てる方法で、あらかじめ予習していました)
とくに2回目の産婦人科の現場のナースの話は、薬や麻酔の名前なども出てきており、アメリカ人でもさすがに医療英語は難しかったようです。
私はノートをとっていましたが、とてもじゃなく早くて難しかったので、途中から携帯のレコードで録音しました。それは初めての産婦人科検診のときから、ずっとそうしています。
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