アメリカの出産準備のなかで、さいしょに悩むのが、ベビーカーとチャイルドシート選びです。
なんどもベビー用品店にかよい、いろんな先輩ママの意見を聞いて、アメリカでベストなベビーカー&チャイルドシートを購入できる方法を調べました!
アメリカのベビーカー&チャイルドシート事情
アメリカのベビーカー
アメリカでは、ベビーカーのことを、Stroller(ストローラー)といいます。
種類は、新生児から使えるもの、ジョギング対応のもの、トラベル用軽量のもの、カーシートと一緒に使えるベビーカー(トラベルシステム)、カーシート載せる専用タイプなどがあります。
日本では、カーシートとベビーカーの移動は抱っこが基本なので、最近では3kg〜4kg台の軽量ベビーカーが売られていますよね(コンビのめちゃカル等)
しかし、アメリカで新生児対応のベビーカーは、幅もタイヤも大きく、軽量モデルでも8kg台なので、重くてどっしりとしています。
アメリカのベビーカーは日本のものより幅も重さもあります!
アメリカの新生児チャイルドシート
アメリカでは、新生児をのせるチャイルドシートをInfant car seat(インファントカーシート)といいます。
アメリカでは衝突事故のさい、赤ちゃんの首や背骨の衝撃をやわらげるため、2歳未満の子供は後ろ向きにのせることが法律で決まっています。
正式には、CAの法律では、2歳までの子供の場合、40パウンド以上か40インチ以上でない限りは、後ろ向きに乗るように、と書かれています。
Children under 2 years of age shall ride in a rear-facing car seat unless the child weighs 40 or more pounds OR is 40 or more inches tall.
出産後・退院するときには、新生児用のカーシートがきちんと機能しているかチェックされ、規格にあっていないと赤ちゃんを連れて帰ることができません。
カーシートは商品によって有効期限(expiration date)があり、製造日から6-10年ほどで期限切れです。人から譲ってもらったカーシートを使う際は、期限にも注意してくださいね。
アメリカのベビーカー・トラベルシステムとは?
今アメリカで主流になっているベビーカーは、トラベルシステムです。トラベルシステムは、新生児用のチャイルドシート(Infant car seat)と、ベビーカーがセットになったもので、赤ちゃんが寝ている間でも、起こさずに車内と外を移動できるという、車社会アメリカならではの便利なセットです。
メリット | デメリット |
---|---|
・移動時に赤ちゃんを起こさなくてすむ ・カーシートとベビーカーのセット価格で別々で買うよりお得 ・大きいので動きが安定している | ・インファントカーシートは、9ヶ月〜1歳ごろで使えなくなる ・赤ちゃんが乗った状態のカーシートはかなり重い ・ベビーカーが大きめなので、トランクがいっぱいに |
生まれてすぐに仕事復帰をする女性が多いアメリカでは、赤ちゃんをカーシートにのせたまま移動させたり、デイケアに預けられるので、選ぶ人が多いです。
車の乗り降りのたびに、赤ちゃんを起こすと泣かれてめちゃめちゃ大変ですが、トラベルシステムだと起こさず、カーシートごと店内カートやベビーカーに乗せられます。
頭にいれておくべきは、新生児用のカーシートは、安全性の問題から、重量が大きいため、総重量はかなり重くなります。私の購入したインファントカーシート本体の重さは 9.5 lbs(4.3kg)で、3ヶ月の赤ちゃんが5-8kgとすると、10kgちかくを上げ下げすることに。
「母親になったらこのくらい楽勝よ」と先輩ママたちは言うけれど…華奢な日本人ママはきついかもしれません。実際、わたしのベビーはジャンボ君なので毎回必死です。まあ、一瞬持ち上げるだけだから大丈夫ですが。
また、新生児用カーシートはに体重制限があり、たいていは9ヶ月から1歳前後でサイズアウトして乗れなくなるので、利用できる期間は限られています。その後は、成長にあわせて調整できるカーシート:Convertible Car Seatを購入します。
店員さんいわく、「最初にトラベルシステムを購入して、1歳すぎるころには、もっと軽いベビーカーが欲しくなって、買い換える人が大半」とのこと。
その頃には、赤ちゃんも自我がつよくなって、抱っこされたかったり、自分出歩きたかったりして、片手で重たい赤ちゃんを抱っこしながら、片手で重たいストローラー引きずる…そんな現状になると、軽量型(トラベルタイプ)のものに切り替えです。アメリカでは人によっては5歳くらいまで、ベビーカーを使う人もいますので、軽いほうが扱いやすい。
それでもトラベルシステムがおすすめな理由
実際にアメリカ出産し、トラベルシステムを1年(厳密には10ヶ月)利用し、トラベルシステムがおすすめだと思った理由は、
- カーシートのまま小児科の診察室などに連れて行ける
産後5日目でも、自力で小児科受診に行かされるアメリカ。おまたの傷もなおらず、歩くのもやっとなので、トラベルシステムのほうが楽。
- 日よけカバーがついている
トラベルシステムではない、普通のコンバーチブルカーシートで、新生児から使えるものはあります。しかし、長期対応なのでそういったものは日よけが無いんです。これ、けっこう大事です。車にうしろむきにのせていると、赤ちゃんの顔に日差しが顔にかかるので、まぶしくて寝れません。
日本でアメリカの商品は使えるのか?
アメリカのコンビに行った時、店員さん(日本人)に「アメリカのカーシートやストローラーは日本で使えるのか?」と聞いてみました。
結論としては、日本はヨーロッパの安全規格「ECE/R44」に沿っているため、アメリカで購入したカーシートは、日本の規定では未承認になるそうです。(じっさい、そこまでチェックされないかもしれないけど…)国土交通省の規格では、日本の認証をパスしたものは「Eマーク」がついています。
また、ストローラーは使えるけれど、日本の駅の改札はせまいので、アメリカサイズでは通りにくい!!!
日本はエレベータが小さいので、でかいベビーカーへは周囲から睨まれる!!(一時帰国の感想)
日本の一時帰国には、レンタルをするか、機内持ち込み可能なベビーカーがおすすめです。うちは、10ヶ月で帰国でおすわりができる状態だったので、機内持ち込みできるサイズのGB Pockit+ All-City Strollerにしました。
アメリカと日本のカーシートの規格の違い
日本や欧州では、カーシートの安全基準として、従来の安全基準「ECER44/04」から、ISOFIXをはじめとする安全対策を推進した次世代の安全基準:i-Sizeが話題になっています。
しかし、アメリカではISOFIXのカーシートが売られていません(2019年時点)。
アメリカでは「ISO-FIX」ではなく「LATCH(ラッチシステム)」という安全規格が今の主流のようす。
・ISO-FIXは、カーシートのベースにサポートレッグを取り付けるため、より安全
・LATCHは、車のシートベルト自体でカーシートベースを固定する
マキシコシも日本版はISO-FIXですが、アメリカ版は対応していません。
アメリカ国外品を使うと、退院時に規格外と判定される可能性があるので、アメリカ出産組は、アメリカで販売されているものが安心です。
ベビーカーを選ぶさいのポイント
アメリカでのベビーカー選ぶさいに、私たちがチェックしたのは以下です。
【ライフスタイル】
- 0歳のときに頻繁に出かけるかどうか:3ヶ月未満はほぼ外出しない予定
- 飛行機にカーシートを持ち込む予定かどうか:NO
- お金はかけすぎず、安全なものがいい
【商品のサイズと仕様】
- インファントカーシートの取り付け
- ストローラー単体でも、新生児対応か
- 走行性がいいこと
- タイヤストッパー付
- ベビーカーの幅(日本に持ち込む場合は、アメリカのものは幅が大きい)
- 重さ(ストローラー本体は少なくとも18lb以下希望)
- Peek-A-Booウインドウ(覗き窓)があるか
- ドリンクホルダーやテーブル付か
- 片手で簡単に折りたためるか
- コンパクトでトランクに収まるサイズか
- 前方・後方とすわる向きを変えられるか
- 何歳くらいまで乗れるか
- 兄弟がいる場合は、ジョイントできるか
- 荷物入れの大きさ
おすすめのストローラー&カーシートブランド
アメリカのストローラー・カーシートでおすすめの商品を調査しました。
アメリカの代表ブランドGraco
3児のママでストローラーを何台もつかった店員さんいわく、トータルで考えるとかなりおすすめ。実際にさわってみると、タイヤが大きく安定していて、操作性がかなりスムーズでした。荷物入れも多く、カップホルダーが、子供用・親用ともについていて、買い物やお出かけ時に便利。グラコは比較的リーズナブルで、カーシートベースの追加オプションなどもあり、二台使いなどにも便利です。
- ストローラー重量:21lb
- カーシート重量:16.1 lb.
- カーシート制限:4-35 lbもしくは32″ tall
- 前向き、後ろ向き取り付け可能
- マルチポジションリクライニング
- 片手で折りたためる
- ハンドルの高さ調節ができる
- タイヤストッパー付
- カップホルダーつきトレイ・子供と親に
- バスケットがかなり広い
おしゃれなMaxi-Cosi(マキシコシ)
日本でも人気のヨーロッパブランド・マキシコシ。見た目が断然ファッショナブルで可愛い。「Mico 30」は人気のカーシートです。ワンクリックのLATCHシステム搭載で、頭と首をまもるCozi-Doziインサートクッション付き。しかも取り外して洗濯機で洗えるのがスゴイ。
▲Maxi-Cosi Zelia 5-in-1 Modular Travel System
- ストローラー制限:50lbまで
- ストローラー重量:21.5 lb.
- カーシート制限:5-30 lb., or up to 32″ tall
- カーシート重量:9 lb
- 前向きでも後ろ向きでも座れる
- バシネット取付でフルフラット
- ハンドルの高さ調整
- フットブレーキ付
- バスケットが大きい
安全基準の高いChicco(キッコ)
ベビー用品はお任せ&アメリカのベビー用品を調べつくした先輩ママの一番のおすすめのブランドが、Chicco(キッコ)でした。Chicco(キッコ)は、イタリアのカーシートブランドで、1958年の設立から50年以上にわたりベビー用品を世界で販売しているブランド。
とくにインファントカーシート(KeyFit 30 Infant Car Seat)には定評があり、米国基準の「LATCH」に対応したカーシートのベース取り付けが採用されており、きちんと平らに設置できるように、水平窓付です。赤ちゃん用のクッションがすごくフカフカで、これも付いてくるのが嬉しい。
▲Chicco Viaro Quick-Fold Travel System
- インファントカーシート&ベース付
- ストローラー制限:50lbまで
- ストローラー重量:18lb★軽い
- カーシート制限:30 lb. or up to 30″ tall
- カーシート重量:9.6 lb
- 片手で折りたためて自立する
- 前向きシート
- タイヤストッパー付
- カップトレイ付
- バスケットが大きい
好きなカーシートを取り付けられるJogger
友人にカーシートをもらう予定だったので、有力候補だったのが、好きなカーシートを取り付けられるJoggerシリーズのベビーカーです。こちらは、カーシートなしの単品です。baby jogger city goのカーシートは、カーシートベースがなくてもタクシーなどに設置できるので、車を所有しない都市在住派にはおすすめです。
▲Baby Jogger City Mini GT2 Stroller
- Chicco/Peg Perego, Cybex/Clek, Nuna, Maxi Cosi and Britax infantのカーシートが付けられる(アダプタ別売)
- ジョガーのバシネットや子供がのれるスタンドも取り付けられる
- ストローラー制限:6ヶ月から65 lbまで
- ストローラー重さ:21.4 lb
- 5段階リクライニング
おしゃれで高級なベビーキャリアNuna
セレブに人気のベビーカー・NUNA。アメリカでおしゃれな人はNunaを持っている人が多かったです。トラベルシステムだと、約1000ドルほど。大きさは一般的なアメリカのストローラーサイズとほぼ同じですが、小回りがきいて、ベビー用品なのにシックな感じが素敵。ノードストロームや、インテリア店のポッタリーバーンキッズ店舗で取り扱いあり。Buybuybabyに、BogabooというブランドとコラボでNunaが売られています。
カーシートからストローラーに変身doona
カーシートがそのままベビーカーに変身するアイディア商品。ワンアクションで変えられるのがおもしろい。対応は35 lbsまで。これだと車のトランクを占有しないので、省スペースになります。
軽量コンパクトのBABY ZEN YOYO
軽量ストローラーで人気なのが、Baby Zen。ストローラーは、52 x 44 x 18 cmのサイズに折りたため、約6.2 kg なので、アメリカで売られているストローラーの中でもトップレベルに軽量。グラコなど市販でBabyZenYoYoに対応しているインファントカーシートを取り付けできます。0歳から6歳ごろまで利用できます。
ストローラーが軽くなってコンパクトに、Diono
コンパクトさがましたDiono。トラベルシステムに対応しているのに、ストローラーは18lb(8.1kg)。日よけカバーがしっかりしている、リクライニング、ハンドル付き。折りたたんでも自立し、たたんだまコロコロ転がして移動できる。
双子ちゃんや、一時利用なら、ストローラーフレーム
カーシートは別購入する場合や、双子ちゃん、一定期間の利用と割り切るなら、カーシートを乗せるキャリアーだけ買うという手があります。こちらのJovvy双子用のフレームは、GracoのSnugRide Click Connect 35, SnugRide Classic Connect 40, BritaxのB-Safe, BOBの B-Safe and UppababyのMESA などのカーシートを乗せられます。
▲Joovy® Twin Roo+ Infant Car Seat Frame Stroller
きょうだいでのお出かけにはストローラーワゴン
アメリカの子連れでのお出かけで、よく見かけるのが大型のストローラーワゴンです。兄弟が多い場合は、このようなワゴンにお子さんを複数のせているのを見かけます。荷物もたくさん入ります。
私たちの選んだトラベルシステムは?
新生児用のトラベルシステムは、約1年しか使えないという話は聞いていたので、なるべく低予算でいくことしました。私は在宅で仕事をする予定なので、産後すぐはデイケアに預ける予定はありません。そのため、使っても週1〜2使うかどうか…
安く買えたので、インファントシートが1年間しか使えなくても、大満足のプライスになりました!笑
とくに、ついてくるチャイルドシート(KeyFit 30 Infant Car Seat)は、単品で$199くらいなので、セット購入がお得。サイズアウトしたら、Targetのトレードイン企画にいれようとおもってます。
まとめ
トラベルシステムは、通常300-500ドルの価格帯のものが売れ筋人気です。ほかには、700-1000ドルちかくする商品もありますが、1年くらいの期限を考えると、そこまでお金をかける必要ないかな〜!というのが私たちの判断でした。
ストローラーについては、アメリカの新生児用としては軽量の18lb(8.1kg)のものが買えたのがよかったです。さすがに単体で10kgは超えたくないので!!
譲り受けるのがもっともリーズナブルですが、カーシートは有効期限が決まっているので、確認してみてくださいね。