アメリカは、チップの習慣があります。
日本にはない習慣なので、どのようなときにいくら支払えばいいのか、困惑してしまいますよね。
リブアメのインスタ(もうすぐ1万人)で、チップに関するアンケートを実施!質問が多かった内容を詳しくご紹介します。
アメリカのチップの現状をまとめました。アフターコロナ版!
アメリカのチップとは
アメリカのチップは、TipもしくはGratuityと表記されますが、意味は同じです。
アメリカのチップについて知っておきたいポイント
①チップは給与の一部
アメリカでは、チップがお給料の一部になっている職種があります(主にサービス業)。そのような業種の場合は、チップ収入が前提になっているため、基本時給が低く設定されています。たとえば、チップありの職種の場合、全米のミニマム時給が$2.13〜である州は16州あります。(最低賃金は州や職種で異なります)
アメリカでは物価が地域によって異なるため、必要な時給は地域によって違います。たとえば、LAの場合、最低時給が$15(2000円超)なので、日本と比べると一見、充分のように見えますが、実際は、LAで2ベッドルームの家賃を賄うには$39の時給が必要とされています。(参考Out of Reach)
②チップは分配する
よくある誤解として、チップはすべて、担当した人のポケットに入る、と思っている方もいます。しかしそれは間違いです。通常は、いったん集計されて、キッチンスタッフなどの裏方にも分配されます。
そういった事情があるため、対応してくれた人の態度がちょっと悪かったとか、料理が口にあわなかったからといって、チップをゼロに!というのはNGです。そのレストランがスムーズに運営するために必要なものと考えるべきです。
③アメリカにとってはチップは必要経費
インスタのアンケートで明らかになったのは、「日本人はチップを出さない」傾向が強い点です。文化的に上記の理由を知らないことや、日本サービス基準値が高すぎるため、期待値が高いこととが理由に挙げられます。しかしそれらは、結果的に海外において日本人全体の印象を悪くしていしまっています。
日本ではチップ支払うのは、”失礼なこと”のように思う文化ですが、アメリカでは”支払うのが当然”となっている文化です。
アメリカでチップを払うときのポイント
アメリカでチップを払う時のポイントは、
- チップの計算は、課税前の金額で計算
- 受けたサービスの質や評価によって、支払い側が増減することができますが、ゼロにするのはマナー違反
- あくまで目安%なので、気に入ったらどんどん払っていい
- コロナ前と後では、チップに対する考えが変わった
私は、レストランでチップの支払いをする場合は、きっちり15〜20%とはせずに、総額を切り上げてキリのよい金額にして支払う方法をとっています。(たとえば、$34.5だったら、$35にしてしまう…等)
アメリカのチップ、よくある間違い
アメリカのチップの支払いの際に、日本人が間違いがちなのは以下です。
- 高級店でもチップは同じです(お会計が高くても%を減らさないで)
- 日本人経営のお店やサロンも、 チップが必要です
- ドライバーや配達員もチップが必要です
駐在員の場合、会社のカードはチップ%が決まっていることがあります。しかし、それが現代の標準に合っているのかどうか、会社側も検討の余地がありそうです。
アメリカのレストラン・カフェのチップ
ガイドブックなどでは、「レストランでは15-20%支払う」と書かれていますが、2022年アフターコロナのアメリカでは、”このレートは古い情報”です。
コロナ以降は、飲食店の応援のために、チップを払う額が増えています。
【以前】レストランのテーブル席で、サーバー(給仕)が付くお店はチップあり。つかない持ち帰りはチップなし
↓
【現在】飲食店応援のために、レストラン利用時のチップ増加。テイクアウトでもチップあり。
シチュエーション | 目安チップ |
---|---|
レストランのテーブル席 | 朝食&ランチ18%〜、ディナー最低でも20%〜 |
レストランのお持ち帰り | |
テイクアウト専門店 | |
デリバリー配達 | |
ビュッフェ(buffet) | |
フードコード | |
ホテルのルームサービス | 20%程度(すでに会計に含まれている場合あり) |
カフェ | サーバーが注文を受け、注文が運ばれてくるお店・テーブル会計のようなお店はレストランと同じチップが必要(15%〜程度)。 スタバのように、自分で買ってもっていくセルフレジタイプのお店は |
バーのお酒 | 1杯につき$1〜2必要(チップジャーに入れるか、支払い時に加算) テーブル席スタイルの店は、レストランと同じ ▶︎▶︎コロナ後は、店内飲食と同額を支払う人が増えた |
アメリカのテイクアウトチップ問題
テイクアウトが前提のお店にチップをあげる必要があるの?
こういった質問が多く届きました。
テイクアウト店の定義:
パン屋、ボバ屋さん、カフェ、ヨーグルトランド、フードコード、コンタクトレス決済、テイクアウトでコーヒーを購入、アイスクリーム屋さん、セルフサービス、フードトラック、フードコートでの飲食
コロナ前は、テーブルサービスもなく、後片付けもないテイクアウト注文は、「チップは不要」もしくは「小額」という考えでした。
しかし、現在は
パンデミック後、テイクアウトでもチップを渡すことが主流
になってきています。
キャッシュレス化が進むアメリカでは、タブレット端末の決済システムが導入されているお店が多いです。購入後、顧客にチップ額を選ばせる画面が表示され「10%」「15%」「20%」「No Tip」等の選択肢が表示されます。
袋に入れてもらうだけなのに、、、でも店員さんの前で「
No Tip」を押すのが心苦しい
こんなジレンマに駆られますが、アメリカ人の考えは以下です。
パンデミックにより多くのビジネスがテイクアウトに移行。レストランはまだ人手が足りず、フル稼働していないため、テイクアウトの注文にチップを添えることは、サービス全体に対する感謝の気持ちを表すことになるのです。
特にレストラン従業員を経験した人ほど、チップを多く払う傾向があり、テイクアウトの場合でも少なくとも20%のチップを渡し、中には50%のチップを渡すという人もいます。
アメリカのチップ【サロン・美容院】
アメリカサロン・美容関係のチップ
アメリカの美容関係は、チップが必要です
日本人の美容院、ネイルサロンにおいても、チップは必要です。こちらも飲食店と同様にレートが上がっている傾向にあり、15%から少なくとも20%以上を渡す方が多いです。
10%はちょっと少ない…何か問題があったかな、気に入らなかったかなと思われるレートです
サービス | 必要チップ |
---|---|
ヘアサロン・美容院 | 15%〜20%以上 |
ネイルサロン | 15%〜20%以上 |
スパ・エステ | 15%〜20%以上 |
ワックス脱毛 | 15%〜20%以上 |
まつ毛エクステ | 15%〜20%以上 |
Medi Spa (美容クリニックとスパ併設型) | 開業医Dr本人の施術の場合不要、 ナース等が代行の場合必要な場合あり |
医療機関での施術(美容整形など) | 医療機関の場合不要 |
チップ判断が難しい、アメリカの美容医療
モデルの友人いわく、美容整形などを含む、医療行為にあたるもの(クリニックでドクターから受ける施術)は、チップは必要ないとのこと。がしかし、アメリカには、「Medi Spa」という、美容医療とスパが併設されたサロンがあるのです。この場合、チップは、施術してくれる人によって、必要だと言われることがあります。(めっちゃむずい)
開業医Dr本人の施術の場合不要、ナース等が代行の場合必要な場合あり
サロン勤務の方からアドバイスいただいたのは、美容医療系だと、そもそも単価が高いので、施術金額X20%ではなく、かかった時間で考えるのが良いそうです。
例:ボトックス $500で、施術時間5分なら、5X20%=$100もチップを払う必要はない。$10程度でOK
アメリカのチップ:まとめ
アメリカのチップには文化的な背景があり、必要な経費の一部です。気持ちよく払える範囲で、払っていきたいですね!